出版社内容情報
絶好調ゴダードが放つネオ・ゴシックの傑作。入水自殺したはずの婚約者の出現に心乱れる人妻、憎悪に燃える夫。男が持つ"闇"とは
内容説明
19世紀のロンドン。ひとりの男が11年の時を経て戻ってきた。男の名はジェイムズ・ダヴェノール。自殺する旨の手紙を残して消息を絶った准男爵家の跡継ぎだった。元婚約者の出現に心乱れる人妻、憎悪に燃えるその夫。頑として彼を認めようとしない母と弟。それぞれの思いがやがてダヴェノール家の忌まわしき歴史の扉を開ける。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
75
死んだはずの男爵家の跡取りが11年の時をこえて 戻ってくる。心乱れる 元婚約者とその夫…過去からのコールバックと、そこからやがて明らかになっていく、過去の真実というまさにゴダートらしい展開を満喫できる。複雑に入り組んだプロットと人間関係は正直なんとかして欲しいと思うが、終わりは哀しく、読了後は思わずため息をついてしまう。 (1999年このミス海外第8位)2010/06/06
アヤネ
7
19世紀のロンドン。ひとりの男が11年の時を経て戻ってきた。男の名はジェイムズ・ダヴェノール。自殺する旨の手紙を残して消息を絶った准男爵家の跡継ぎだった。元婚約者の出現に心乱れる人妻、憎悪に燃えるその夫。頑として彼を認めようとしない母と弟。(Amazonより)。。。ジェイムスは自殺を断念した本人のような気もするし、また実は自殺していて、身内のだれかが財産を横取りしようと巧妙に仕組んだ犯罪のような気もするし・・。一番かわいそうなんはその夫のウィリアムだな。さぁどういう結末になるかな?もやもやしながら下巻へ。2016/10/17
ゆき
7
★★★☆☆:自殺する、と手紙を残し姿を消したジェイムズが十一年後に戻ってきた。既に別の男と結婚してしまった元婚約者コンスタンスは困惑する。夫ウィリアムはコンスタンスを失いたくないばかりに、ジェイムズを偽者だと決めつけ詐欺師だと断罪するが、逆に蚊帳の外に置かれたコンスタンスはウィリアムに不信を抱き心は離れていく――。妻を愛するあまり右往左往するウィリアムの行動がことごとく裏目に出て次第にのっぴきならない状況に追い詰められていく様が読んでいてつらかった。どう転んでも哀しい結末にしかならない気がするが、下巻へ。2016/06/27
天晴草紙
5
今年の江戸川乱歩賞の予習として読んでいるのだが、なぜか1人称と3人称の章があり、まわりくどい記述で読みにくい。死んだはずの元彼が現れたとたんに苦しいときに助けてくれた夫を捨てるコンスタンスという女はひどいやつだ。面白くなることを期待して、がまんして下巻へ。2014/09/03
Ayah Book
2
続きが気になる展開。2015/07/06
-
- 和書
- 固体電子の量子論