出版社内容情報
記憶喪失で殺人を犯したかどうか自分でもわからないニューヨークの宿なし「ボーン」。浮浪者仲間の友情に助けられ、真犯人を挙げる
内容説明
人はその男を“ボーン(骨)”と呼ぶ。いや、本人もそれ以外に自分を呼ぶ名を知らない。ニューヨークに四万人といわれるホームレス、なかでもひときわ人目をひく、大腿骨を武器のように携えた男がいる。彼にはこの一週間の記憶しかない。だから、ホームレス連続殺人の犯人に擬せられたとき、痛切に知りたいと願うのだ、俺は一体誰だ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
散文の詞
15
記憶喪失の男が「ボーン」と呼ばれてホームレスたちといっしょに生活している。ありがちな設定だが、やはり、「ボーン」はいったい誰なのだろう。と、つい読んでしまう。後半部分の地下の部分は面白い。 2019/07/11
りえ
7
主人公は記憶喪失。マンハッタンでホームレス連続殺人事件が続いていて、ボーンという主人公が犯人として疑われる。でも記憶喪失だから自分が何者かもわからない。自分が何者かを明らかにする上で、真犯人もわかっていくストーリー。最後の展開と犯人が意外だった。ニューヨークの街並みを知らないので、出てくる場所のイメージはできないのが残念。ホームレスの生態が生々しく、この小説が社会問題を描くミステリーと解説にあったので、ニューヨークのイメージが変わった。2015/08/28
竜
3
記憶喪失もののボーンと言えば、思い浮かぶのはラドラムのジェイソーン・ボーンだけど、こっちのボーンは骨。 1989年の作品。この頃のテレビや映画、小説でありがちな、主人公がモテて綺麗な女性とすぐできちゃうのはまあ苦笑ですが、面白かった。特に後半のクライミングや洞窟のシーンは楽しめました。 しかし、ニューヨークの地下に人が住んでいるなんて知りませんでした。現在はどうなのかとちょっとネットで調べたら、2001.9.11のテロ以降、取り締まりが厳しくなって、今はいないようですね。2023/12/09
ショコ
1
ホームレス、凶器、マンハッタンの地下に広がる世界。登攀。ズールーと主人公が魅力的。知らない世界に連れて行かれる楽しさを味わえる。2011/01/19
あきひと
0
意外に読んだ人が少ないんだ、此れが今の感想。登録数が少なかったもので。 題材が面白かったしリアリティにこだわる作者の意図も、感じられた。2016/02/29