内容説明
おりおりの読書のなかで発見し、身の養いとなった言葉の数かず。ときに心のうちに浮かびあがって人生をみちびいてくれた言葉の力。美しく豊かな「老い」の日を支える名句名文を、アリストテレス、ゲーテから論語、唐詩、徒然草、貝原益軒「養生訓」まで古今東西の名作から選りすぐった、中野氏ならではの心にしみ入る傑作アンソロジー。
目次
愛
憎むためでなく、愛するために
愛する者からのみ
おそれ
いき
薔薇
牛のように
貫道するものは一なり
第一の事
のんびり〔ほか〕
著者等紹介
中野孝次[ナカノコウジ]
大正14(1925)年、千葉県に生れる。東京大学文学部卒業。カフカ、ノサックなど現代ドイツ文学の翻訳紹介、日本文学の批評、小説、エッセイなど多彩な執筆活動をつづける。堅実な作風で、現代社会にいかに生きるかを真摯に問う作品には高い評価がよせられ、表現する者としての責任を忘れぬ作家生活は深く信頼されている。主な著書に、『ブリューゲルへの旅』(日本エッセイスト・クラブ賞)、『麦熟るる日に』(平林たい子賞)、『ハラスのいた日々』(新田次郎賞)など
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