文春文庫<br> 東京新大橋雨中図

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文春文庫
東京新大橋雨中図

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  • サイズ 文庫判/ページ数 339p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784167497026
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

最後の木版浮世絵師・小林清親の波瀾に充ちた半生と江戸から明治に移り変わる風俗、庶民の生きざまをあざやかに描いた会心の長篇

内容説明

雨の大川端を蛇の目をさして去って行く嫂佐江の後ろ姿を描いた光線画「東京新大橋雨中図」で好評を博した最後の木版浮世絵師小林清親は、もと御蔵屋敷の御勘定掛であった。彼の波瀾に充ちた半生と江戸から明治に移り変わる時代の流れ、風俗、そして庶民の生きざまをあざやかに描いた第100回直木賞受賞作。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

132
第100回(昭和63年度下半期) 直木賞受賞。 明治初期、時代の激動の中で 戸惑いながら、それでも 生きていく庶民の姿を 絵師として生きる清親の日々と、 東京の景色を背景に描く。 昔ながらの人情味とでも 言うのだろうか…助け合う交流が ひどく懐かしい。 嫂の佐和を慕う清親の心根も 奥ゆかしく、静かである。 この時代、絵を生業とすることが どういうことなのか、清親の 視点で読者に伝えてくれる… そんな話だった。2014/01/05

キムチ27

35
これも、上半期読んだベストの一つ。もっとも人より明治モノが好き、そして歴女と云う次第もありィで。父が好んだ河鍋や河合、そして小林。名前しか知らずおざなりに画集を見るだけだった。作品全体が清親の絵の様で明治初期、江戸から東京と変わった中で生活する人々の息遣いが聴こえてくる。屈託も哀しみも喜びもないまぜで。直参に生まれた母が駿府へ下り、時折江戸の匂いをかいでいた清親。版画の色つけ、光線画、報道画、ポンチ絵、と千々に揺れ動く絵の世界を味わえる。そしてあっけなく死んでいったであろう乳幼児。さすが直木作品だった。2014/05/27

タツ フカガワ

24
本所御蔵屋敷に勤める役人から、御一新後は最後の木版浮世絵師として“光線画”という新しい画風を確立した小林清親。その彼の律義に生きる半生を描いた本書は、同時に江戸から東京へと急激に変貌する様子も眼前に迫ってくるようでした。髷から散切り頭にしたとき鏡に映った自身を「髪ののびた願人坊主」という巨漢でいかつい顔貌の清親が、心を寄せるお芳にかける言葉が物語最後の1行。余韻豊かな終わり方で、かつ田辺聖子さんの解説も素晴らしかった。2019/11/30

Valkyrie

16
【図書館本】「最後の浮世絵師」小林清親の半生を描いた時代小説。江戸から明治に移り変わる時期の「東京」の生活が感じられる。物語の舞台が自宅近所なので深川の小名木川、仙台堀川を清親も見ていたと思うと感慨深い。清親だけでなく佐江、圭次郎、芳年、紅梅、そして版元の大平、具足屋それぞれに背景があり物語に厚みを与えている。普段「時代小説」はあまり読まないけど、これは「いい本」に出会えたと思う。2019/06/09

滇紅(てんこう)

12
★★★★★「ヨイ豊」繋がりでおススメされた、浮世絵師小林清親のお話。杉本章子さん、初読みです。1989年の直木賞受賞作。最近の受賞作は、選考する方々との溝を感じる事が多かったのですが、この作品は受賞納得です。消えゆく江戸情緒。加速する西洋化。そんな時代に荒々しく抗う事なく、沿うように・・武士から絵師へと変貌を遂げた【最後の浮世絵師】清親。芸術に関わる人の話にしては、読後は穏やかな気分です。2016/03/29

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