内容説明
バイク事故で入院中の青年が、病室の窓から目撃した「谷間の家」の恐るべき光景!ひそかに想いをよせる憧れの女性は、父親を刺殺し工事現場に埋めたのか?退院後、青年はある行動を開始する―。青春の苦い彷徨、その果てに待ち受ける衝撃の結末!青春ミステリー不朽の名作が、著者全面改稿のもと新装版として甦る。
著者等紹介
島田荘司[シマダソウジ]
1948年、広島県生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年、『占星術殺人事件』でデビュー。以後、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』などの御手洗潔シリーズや、『寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁』などの吉敷竹史シリーズで本格ミステリーの旗手となる。現在は、ロスアンジェルス在住
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケンイチミズバ
94
歳上の美女に当たって砕けた苦い想い出は誰にでもある。私も部活でいちばん美しい先輩を亀さん公園に呼び出しアタックして玉砕したと言うかはっきりした返事をもらえなかったのは夏だった。確かに青春の想い出は夏に作られる。それにしてもあれは哲学だからデートで「2001年宇宙への旅」はやめた方がよかったな。それから初体験がわずか2行程度でおしまいなのは残念。2時間ドラマな展開なれど、彼の心のつぶやきがいい。多分、男にしかわからんな。青くて痛い、自分の青春時代にも近くて響いた。ラストはバイクで大暴れ少しは気がすんだかな。2018/07/30
三代目けんこと
60
青春ミステリー不朽の名作。自分的には昭和臭のする好きな本。2020/09/01
Kazuko Ohta
44
中国で映画化されて昨日公開。心斎橋の劇場に行く電車の中で50頁まで読み、観終わってから読了。最初の出版が1980年代。全面改訂して出版されたのが2005年。そこからですら15年近く経過しているわけだから、ちょっぴり時代を感じます。映画版は今つくられただけあって、時代に合わせていろいろ改変。ミステリーの部分にはハイテクも駆使したために、原作とは異なる点もいろいろ。しかし、ひと夏の恋が描かれるのは同じ。中国映画版のふたりは超イケメンと美女なので、このビジュアルをイメージして読むと、童貞臭が消え失せます(笑)。2018/08/26
すたこ
36
★★★最近の私にしては珍しくサラッと読めた。ドラマを見ているかのように映像が浮かぶ話だった。けど、サスペンスとしては、ちょっとなという感じ。謎(というより 誤解)が解けたときには驚きもなかった。母親のキャラが凄い残る。2015/01/13
マムみかん(*ほぼ一言感想*)
33
中国で映画化されたという事を知り、そういえば未読だな~と手に取りました。 青春ミステリーですが、本格ものではなく、恋愛色の強い素直なミステリー。 甘酸っぱいと言うか、青春時代の無謀さが恥ずかしいと言うか…(笑)。 真相はもう一捻りあるかと思ったので、ちょっと残念。 純真な男子に比べて、女子の強かさを思い知らされました☆2016/10/05