出版社内容情報
早池峰山、カッパ淵、民話の里をめぐる被害者の足どりは、何を意味するのか。製薬会社を退職した男の矜持が胸に残る傑作ミステリ。
内容説明
早池峰山、カッパ淵、曲り家…。岩手県遠野市の里山を散策する悠々自適の退職者に見えた被害者の足どりは、一体何を意味するのか。奥軽井沢にあるM研究所のHPの掲示板に残された批判のメッセージとは。次々と起きる殺人を被害者の娘は食い止めることができるのか。現代医学の闇を衝いた十津川警部シリーズの傑作。
著者等紹介
西村京太郎[ニシムラキョウタロウ]
昭和5(1930)年、東京生れ。陸軍幼年学校で終戦を迎えた。都立高校卒業後、人事院に十年余勤務。作家をめざし多くの職業をへて、38年「歪んだ朝」で第2回オール讀物推理小説新人賞を受賞。その後40年に「天使の傷痕」で第11回江戸川乱歩賞、56年「終着駅殺人事件」により第34回日本推理作家協会賞(長編部門)、平成16年に第8回日本ミステリー文学大賞などを受けている。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヤエノオデキ
2
遠野に旅行したときに、お土産屋で内田康夫さんの遠野殺人事件と一緒に購入しました。残念ながら、ただ十津川警部が出ているだけという内容で、話も薄っぺらいし、遠野は少ししか出てこないしで、出版の年代を差し引いても、内田先生の遠野殺人事件のほうが遙かに上でした… 比べるのは筋違いかもしれませんが、同時に購入したのでどうしても比較してしまいます。自分の中ではこちらの方に期待していただけに残念でした。2013/10/16
仲博幸
2
現代医学の粋を集め研究、開発、販売する製造会社、その責任者が突然辞職。東洋医学を基にした薬草の研究に!そこに漢方に恨みを持つ男が!2012/04/22
竹本明
1
製薬会社の元・研究室長が新宿のマンションで殺される。 十津川警部が遠野での出来事が事件に関係すると動き出す。 登場人物の心の動きを上手く描いている作品だと感じた。 また思っていた結末との違いにも少々驚いた。 ストーリー的にも納得のできる作品であった。 2007/11/17
pyonko
1
遠野の民話自体はそんなに関係なかったが、民話から漢方薬を考える発想は面白かった。2014/04/07
シーラ
1
西洋医薬と東洋医薬。十津川警部の推理(超能力?)が冴えるのはいつものこと。みなさん極端ですなぁ2011/11/09