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文春文庫
黒髪の太刀―戦国姫武者列伝

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  • サイズ 文庫判/ページ数 255p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167461119
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

武士の時代にあっては、女性はか弱くおしとやかのイメージが強いが、女だてらに戦場へ向かった6人の姿を描く歴史短篇小説の佳品

内容説明

戦いは男たちのするもので、女たちは家を守ると信じられていた昔々、女だてらに甲胄を着込み、兵たちを叱咤し、敵と斬り結んだ姫君たちがいた。木曾義仲の愛妾・巴御前を始め、瀬戸内の海賊を率いた大三島のつる姫や、石田三成に攻められながらも武州忍城で見事な籠城戦を指揮した甲斐姫の活躍など、全六篇を収録。

著者等紹介

東郷隆[トウゴウリュウ]
昭和26(1951)年、横浜市に生れる。国学院大学経済学部卒業。同大学博物館学研究助手、編集者を経て執筆活動に入る。「大砲松」により平成6年度吉川英治文学新人賞、『狙うて候銃豪村田経芳の生涯』により平成16年度新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

85
戦国の乱世に甲冑を着て戦った姫君たちの生き様に惚れます。語り口調からいかに戦国時代の知識が豊富かが見て取れるようでした。当時の生き生きとした様子が伝わってきます。戦う女性たちは何よりも儚く脆い存在に思えました。血みどろの生臭さと同時に、一瞬の煌めきを感じます。蔵人好みの歴史小説という印象です。2016/03/21

スー

4
戦場に立った女武者の短編集です。有名な人物では巴御前、のぼうの城の甲斐姫、大三島水軍の鶴姫。初めて知る人物では上野隆徳の妻の鶴姫、飯尾連竜の妻の田鶴、冨田信高の妻のゆき。彼女達が戦うのは守るためなので、不利な戦いを強いられてしまい、その為物語は悲しい結末に終わってしまう。当時の作法等が書いてあり女武者の首は取らないというルールが有ったようなので、この部分からも沢山の女武者がいたのではないかと感じられました。結構勉強になりました。2016/06/07

kanako

3
凜とした姿が目に浮かぶようでした。男たちに決して引けをとらない女武者たちの強さと美しさに憧れます。2011/03/17

Ramgiga

1
誰かの語り口で、女武者のことを語る。女武者となった背景や戦の経緯などが語られるので、初めは何のことやらで、取っ付きにくかったが、そのうちに慣れてそれがこの本の味になってくる。宇喜多・毛利と戦った備前常山城の鶴姫、木曽義仲の巴御前、今川に攻められた引馬城の田鶴姫、石田三成が攻めたのぼうの城の甲斐姫、関ヶ原の前哨戦での安濃津城のゆきの方、大内に滅ぼされた大三島水軍の鶴姫の6編。2016/12/26

韓信

1
巴御前や成田家の甲斐姫といった有名どころから三村家の鶴姫、飯尾連竜の室、富田信高の室、大三島水軍の鶴姫というニッチな人物まで、女武者の戦いを描く短編集。東郷隆は初読みだけど、岩井三四二や安部龍のように学術的な成果を踏まえた玄人向け歴史小説家のようで、戦国時代の風俗への該博な知識と雰囲気抜群の台詞まわしのおかげで、当時の様子がいきいきと再現されている。各話の語り手の設定の工夫も含めて、歴史に取材したフィクションとしてはかなりレベルが高いが、物語自体の面白みはいまいちなのが残念。情報量の多さも長編向きか。2014/11/24

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