出版社内容情報
父から子、子から孫へ。芸の継承の厳しさと親子の情愛、そして弟子たちの献身を、数多くのエピソードを交えてさわやかに描く
内容説明
父・勘三郎の厳しい指導を深く心にきざみつけて、意欲的に様々な役に挑戦、名優への道を一直線に進んでいる勘九郎。今、その志は二人の息子・勘太郎と七之助に受け継がれようとしている。中村屋三代と親しい著者が、勘九郎の芸と人間性を、周囲の人々との心温まるエピソードを数多く盛り込んで爽やかに描く。
目次
連獅子三代
髪結新三楽屋ばなし
兄は勘太郎 弟は七之助
兼ねる役者
花小袖
名馬
名優市川注射
四郎五郎と助五郎
小山三のこと
お七のような女たち
四谷怪談初日前
吉右衛門と蕎麦
御意見番弥五郎〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sawa
5
☆☆☆☆ 再読。この手の本って作者が「私この人と仲いいのよ」という感じが鼻につく場合が結構あるけれど、そういう所が全然なくって、品のいい方なんだろうと思う。どの本も素晴らしいのだけど、やっぱり中村屋のはいいなあ。小山三が先代勘三郎が亡くなる前にお小遣いとしてもらった一万円を大切に持っているというエピソードが一番好き。四歳からずっと結婚もせずに仕えていた人と別れるってどんな気持ちなんだろう。2010/11/24
南註亭
1
現勘三郎について、日常から芸までを、本人や家族、歌舞伎俳優たちとの会話から浮き彫りにしています。ただ、専門用語が随所に出てくるので初心者向けではないかも。オススメ度は☆☆☆☆★4.5です。2010/04/15
みこと
0
小説や漫画も良いけれど、本物の役者さん方はより一層素敵。もっと多くの舞台を観たい。なおやくんの連獅子、観られる日はいつだろう…。中村屋!2014/07/04
rinrinkimkim
0
関さんのインタビューで現勘三郎・父・息子たちの人となりが描かれています。関さんは中村屋のひいき筋で文章からそれがにじみ出ていますね。かといって他の役者さんを悪く書いたり批判したりもしない・・何冊読んでもほんわかします2012/10/09
kinupon
0
改めて中村屋の偉大さ、そして脇を固めるお弟子さんたちの結束を感じました。2011/08/29