文春文庫
昭和史20の争点―日本人の常識

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  • サイズ 文庫判/ページ数 319p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167453084
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C0195

内容説明

南京大虐殺はあったのか。朝鮮人は強制連行されたのか。昭和天皇は戦争責任から逃避したのか。東京裁判は政治ショーだったのか―いまだに解釈が分かれている重要な昭和の「史実」を、気鋭の論者20人が徹底分析。ここ数十年、常に蒸し返されてきた不毛な論争に終止符を打つ。昭和史は決して、すでに過ぎ去った歴史ではない。

目次

満州国は「王道楽土」になりえたか
盧溝橋事件はなぜ全面戦争へ拡大したのか
南京大虐殺はあったのか
創氏改名は強制だったか
朝鮮人は強制連行されたのか
台湾統治と朝鮮統治はどう違ったのか
ハル・ノートは開戦通告だったのか
日米は暗号を相互解読していたのか
慰安婦制度は必要悪だったのか
毒ガス・細菌兵器は実用化されたのか
三光作戦はあったのか
原子爆弾は究極兵器だったのか
日本は連合軍の捕虜を虐待したか
昭和天皇は「戦争責任」から逃避したのか
日本のマスコミは戦争責任をどう果たしたのか
東京裁判は政治ショーだったのか
憲法改正はなぜ実現しなかったのか
日本の「戦後補償」はドイツに及ばないのか
学生の左傾化はなぜ終わったか
歴史教科書ではなぜ被害者数がインフレになるのか

著者等紹介

秦郁彦[ハタイクヒコ]
昭和7(1932)年、山口県生まれ。31年東京大学法学部卒業。ハーバード大学、コロンビア大学留学。防衛研修所教官、大蔵省財政史室室長、プリンストン大学客員教授、拓殖大学教授、千葉大学教授、日本大学教授を歴任。法学博士。平成5年度の菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

James Hayashi

22
20のトピックに専門家やオタクが20ページほどで語り、簡潔で分かりやすい。南京虐殺、天皇の戦争責任、歴史教科書問題など整理に役立つし、一読に値する。気になった点は、中国では殺戮を人間であっても屠殺ということ。パキスタンのシャリフ首相が言っているがもし日本が原爆を持っていたなら、米国の原爆投下はなかったと言い切っている事。昭和天皇の戦争責任につき、占領軍が占領政策上の都合で天皇の責任を問わなかったのであり、天皇自ら逃避したわけではない事など。何度も読みたい本。2016/07/27

Mitz

4
南京大虐殺、従軍慰安婦、ハル・ノート、日米間の暗号解読、マスコミの戦争責任など、今尚論争を呼ぶ20の争点について、20人の知識人がそれぞれの個性を反映した分析を披露している。明快な結論の無い両論併記も散見されたが、歴史を考える上では「時代や情勢で“歴史”は変わるし、歴史上の人物の評価は玉虫色」という意識が少なからず必要だと思う。今後の日本、そして国際関係を考えるためのヒントが得られる本ではないだろうか。2011/10/03

yuji

0
歴史は戦勝国が好き勝手書き込むものである。しかし、だからと言って事実が変わるわけではない。鵜呑みにするのではなく左右の意見に耳を傾け自身で判断するしかない。2013/10/03

Gen Kato

0
こうした本はもっと多く著されてもよい。事実を事実として検証することの難しさを考えさせられた。2013/09/30

araosanto

0
それほど昔のことではないのに、意見の相違が多い戦中から戦後の争点をわかりやすく解説している。南京大虐殺、強制連行、昭和天皇の責任などなど。読み物としても良い。2024/01/30

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