文春文庫<br> 新・恋愛小説館

文春文庫
新・恋愛小説館

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  • サイズ 文庫判/ページ数 222p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167420116
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

妻の前夫を披露宴に招んだ夫、同じ香りの二人の女性と関わる男、亡妻を巡る二老人の会話など、激しい愛情を物静かにつづる作品集

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

37
続編も10の短篇が収められていますね。こちらのほうが少しは読んでいてもミステリアスな部分が多いように感じました。まあ男性の作家にしては本当に女性の心の奥底をよくわかっている気がします。そのわけは解説に書いてあったのですが、お姉さんが4人いて、デイトの度に付き添いをさせられ姉たちの言うことが本音と建前がかなり違うということが分かったということのようです。さもありなんという感じです。2015/02/22

けいこ

31
久しぶりの連城三紀彦さん。ミステリーという程では無いけれど、あれ?というちょっとした違和感を覚えたり、哀愁漂うもの、切ないものなどバラエティに富んで面白かった。その中でも、自宅に夫の浮気相手が乗り込んでくる『落葉樹』、別れた浮気相手へ手紙を書く『枯菊』の、女性の気持ちが手に取る様にわかる2編と、病床で友人同士が1人の女性を取り合った過去を語り合う『彩雲』のなんともやるせない話が印象的だった。30年以上前の作品だけあって、昭和の香りが漂う懐かしい雰囲気の1冊。2023/05/30

なべさん

8
恋愛小説短編集。浮気が多いような気がするけど、それはそれで面白かったりする。連城作品はミステリーが好みでありますが、恋愛小説も捨てがたいので、やっぱりなんでも読みあさってます。2018/10/21

マヌヌ2号

5
やっぱ連城なんだよな。実に肌に合う。まぁもちろん経年劣化を免れてない作品もあるのだけど(「ララバイ」は2021年に読むにはしんどい)、それを差し引いても読むべき価値のある一冊でした。「白い香り」の騙し絵のような技巧や、切なげな感傷を湛える「陽ざかり」、最後に示された情景とともに鮮烈な余韻を残す「落葉樹」など、名品佳品が数多く収録されている。一冊通読すると、嘘に真実を仮託して語る連城作品特有の微妙な心理の流れや、各短篇に出てくる象徴的な情景描写が脳に沁みる。これからも連城の短篇を定期的に摂取していきたい2021/02/26

浅木原

4
再読。「落葉樹」がベストという印象は変わらないけど、なんで初読時の俺は「枯菊」をスルーしたのか。これが一番連城ミステリらしい短編だよ! これも色んな意味で連城らしい「陽ざかり」、「捨て石」系のしみじみ老境小説として味わい深い「彩雲」もなかなかいいじゃない。最後の方に入ってる「ララバイ」と「青空」が冴えないので初読時は「落葉樹」以外の印象がそれに引きずられたんだろうなあ。2014/10/26

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