出版社内容情報
平凡で退屈な夫の恐るべき過去を知り、妻は初めて死んだ夫に興味を抱く。二十年後、息子は父と酷似した人生をたどる。問題の長篇
内容説明
石木律子は何事にも人並の商社員響介と一年前に結婚、姑の文枝と三人で暮していた。四年前に別れた恋人・原田からの突然の電話で出かけていったホテルの誰も知らないはずの部屋に、響介が交通事故に遭ったという連絡が入る。すべてが平凡で退屈なだけだった夫によって仕組まれていた。律子は彼の隠されていた過去をたどる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaikoma
2
昭和の後半の作品は、今よりもずっと重く、鋭い問題提起をするミステリーが多かったのだと今更気付きます。今後このような重厚感の有る作品は、中々出てこないのではないかとすら思えます。平凡な生活を送る事が如何に幸せなのかと感じてしまいますね。2016/07/11
ゆきんこ
1
一年前に結婚した夫を本当に愛しているか、また愛されているかわからない状態で、ある日夫が交通事故死。 夫の過去を何も知らない妻石木律子は夫の過去を探しに北海道まで行き、意外な過去を知ることになる。 そして身ごもっていた子供を出産。でもその子とともに北海道まで行き、意外な結末で上巻は終わる。2017/11/07
Jimmy
0
本当にどんな展開になっていくのか読めない人だ。大抵の作家は書き出しからある程度読めば、どういうストーリーをたどって、どんなところでたどり着かせるのかはある程度読めるもの。でも連城さんはどういう展開が待っているのか読めない上に、何を描くための小説なのかがさっぱり見えずに、ただ物語の面白さで引っ張られていくのであります。こんな人は稀有!であります。2008/01/06
kayoshi
0
★★★★・ 2005/04/22
りりぃママ
0
☆☆☆☆☆1998/01/10