文春文庫<br> 運命の8分休符

文春文庫
運命の8分休符

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  • サイズ 文庫判/ページ数 269p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167420017
  • NDC分類 913.6

出版社内容情報

五つの難事件に立ち向うは、モッサリ男の田沢軍平クン。だがこの軍平クン、モデル・女医・人妻からホステス・不良少女にまでなぜかモテモテで─シャレた傑作推理

内容説明

相ついで起った五つの難事件に立ち向う田沢軍平クンは、どんぐりまなこに分厚いめがね、早くも薄くなりかけた髪とたまりにたまったアパート代を気にしながらモッサリと登場!?しかしこの軍平クン、モデル・女医・人妻から薄幸のホステス・不良少女にまでなぜかモテモテで―人気沸騰の著者唯一のユーモア・ミステリー連作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おか

27
30年前の短編集。中の頁も茶色っぽく変色している。そのせいか探偵役の田沢軍平の空手で鍛えたがたいのよさ、学生の時に相手に怪我を負わせた事を引きずり 就職もせず自分を罰するかのように暮らしている繊細さが頁から溢れ出ているような気がする^_^絶世の美女と醜男の五編からなる探偵譚だ。どの短編でも感じるのは 女の強かさ そして 化粧をしている時と 素顔で居る時の 心の持ちように違いである。女にとって 化粧は鎧なのかしらね、、、笑2016/12/01

紅はこべ

17
ユーモアミステリと銘打ってあるが、切ない系という気もする。失恋ばかりの軍平くん、幸せになって欲しかったな。2009/05/15

harukawani

7
連城三紀彦の短編集の中でも特に好きだったが、再読でさらに好きに。一番小粒という印象だった表題作が今回、妙に沁みた。雑然とした印象だった「濡れた衣裳」も、無駄なく整然と状況を説明しつつ、女たちの情感を暗闇に煌めかせる名品だと認識を変えた。連城誘拐ミステリーの嚆矢「邪悪な羊」、逆説が女優の人生を物語る「観客はただ一人」、連城らしい価値の逆転が絶妙な「紙の鳥は青ざめて」と、どれを取っても連城三紀彦のベスト級。不器用な名探偵・軍平という存在、切ない恋愛模様、ユーモア、そしてミステリ性、全ての均整が取れた傑作だ。2015/08/17

はんげつ

4
中身は連城節たっぷりながら毎回異なる女とイイ感じになる探偵のラノベ主人公ぶりが楽しい連作集。普通のアリバイ崩しモノも言葉遊び的な装飾によってだいぶ立派に見える「運命の八分休符」、このネタ完全に同作者の某アレでしょな誘拐モノ「邪悪な羊」、鏡のごときという形容がピッタリの反転に哀切MAXな「観客はただ一人」、本書中最もロジックらしいロジックが見られる「紙の鳥は青ざめて」、既製の物から造語を生み出す種類のTHE連城な趣向が決まる「濡れた衣裳」の全五篇。ミステリ以外の恋愛部分でも、絵になる演出が光っている。2017/08/30

P

4
A。濡れた衣装、邪悪な羊が気に入った。紙の鳥は青ざめてという題名をつけられるセンスに憧れる。2015/12/09

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