出版社内容情報
日本現代史最大の主役・裕仁天皇の半生をタテ軸に、激動の昭和五十余年をエピソードで綴る大河歴史ドキュメント。新たに礼宮成人までの最新挿話を増補した決定判
内容説明
日本現代史最大の主役・今上天皇の80余年にわたる日々を、知られざるエピソードをまじえながら語り、昭和という大激動の時代の流れを皇室の動きを通して描いた大河歴史ノンフィクション! とくにこの文庫版のために浩宮の留学、礼宮の成人など、最新の皇室のエピソードを新たに書き加えた増補決定版です。
目次
膝下を離れて
乃木大将の薫陶
帝王学修業の中で
第1次訪欧
摂政官として
妃を迎えて
昭和の幕開き
皇室の憂患
天皇と満州国皇帝
2・26事件
刻々泥沼へ
天皇の側面
日米開戦
晴のち嵐
終戦への足跡
天皇、マ元帥を訪問
混迷の中で
雲上から下界へ
天皇の憂愁
皇太子と姉弟たち
殿邸落成
天皇の訪欧、訪米
天皇の時代感覚
天皇の1日
哀しみと歓びと
残照と東紅
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobody
7
「“陛下の赤子”――それも上官の命令に従っただけの下士官、兵や罪のない市民の血が流れることさえ、いとわなかったのである」――二・二六事件で見せた、これが昭和天皇の本性である。皇室の神格的閉鎖性維持は彼の本望である。終戦後に戦争責任について国民に詫びる詔書を発布しなかったのは詫びる必要を感じないからである(戦争責任は「言葉のアヤ・文学方面」であり原爆投下は「やむを得ない」というのが本心だ)。「天皇制は差別の元凶ではない」というのが流行りだが、華族以上との結婚に固執し、未婚の処女に限る女官を200人侍らかし、2022/01/23