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文春文庫
満月 空に満月

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  • サイズ 文庫判/ページ数 166p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167414115
  • NDC分類 767.8
  • Cコード C0195

内容説明

博多で歯科大学入学を目指していた青年は、3度目の浪人中に、地元ラジオ局が募集していたオリジナル曲のオーディションに応募した。それが歌手・井上陽水の誕生の端緒だった。アルバム『氷の世界』で空前のミリオンセラーを生んだ「ニューミュージック界の帝王」の素顔を鋭い筆致で浮彫りにした話題作。

著者等紹介

海老沢泰久[エビサワヤスヒサ]
昭和25(1950)年、茨城県生れ。国学院大学卒業。同大学折口博士記念古代研究所勤務ののち、著述に専念。63年「F1地上の夢」で新田次郎文学賞受賞。平成6年「帰郷」で直木賞を受賞する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

山田太郎

41
氷の世界の窓の外ではリンゴ売りってのが凄すぎるという、なんでそんなことわかってるの。YouTubeで氷の世界のライブが見れます、半端ないです。バックのコーラスの姉ちゃんがまたすごい。薄くて物足りないので、厚い自伝読みたいな、探してみようかと。2019/06/03

Q

4
井上陽水の半生を追った記録。歯医者の父の子として生れた彼が本人はあまり自覚のない天賦の才能を発揮して25歳でスターミュージシャンの頂点にまで上り詰めるあり様がたんたんとした文章で綴られている。彼は決して自分の思い通りに階段を登った訳でもなく、運だけでも、実力だけでもなくスターになり、そしてそのスターになった自分もいまいちしっくりこない。そんな満月が夜空に登るように自然としかしあざやかな過程が静かな人間模様と共に語られます。清涼水のようなそんなあまりにもすっきりとした読後感が得られる静かな名著です。2017/04/11

CHACK

4
ノーベル文学賞がボブ・ディランさんに授与されるというニュースの中に、この作品を紹介しているものがあった。「氷の世界」がディランさんの影響を受けていて、その歌詞がノーベル賞に触れているという奇妙な繋がり。偶然だけど、ちょっとおもしろーい。 浪人時代のエピソードやポリドールに移籍したあとのプロデューサーとのやり取り、初めて知ったことも多かった。ぶっつりとエピローグになってしまっているところは残念。その後の陽水さんも書いてほしかった。 来月行くコンサートが、さらに楽しみになった。2016/10/24

shibatay

4
「氷の世界」発売時の熱狂を体験した世代なのですごく懐かしかった。と同時に、あの時の舞台裏を知ってしまったのは嬉しいような残念なような。いずれにしても、海老沢さんにはもっともっと活躍していただきたかった。2012/08/10

SU

3
井上陽水を本名では「いのうえあきみ」と呼ぶのを知りました。そして、海老沢さんの文章は読みやすいです。2014/08/20

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