内容説明
芝居に夢中な知的美女の圭子、聖母の清らかさと娼婦のエロスを備えた新子、蠱惑的魅力で男を翻弄するベビーエロの美和子の三姉妹。生活を顧みない姉妹のため、家庭教師となった新子は、軽井沢の別荘へ。元子爵令嬢の妻に辛くあたられるうちに、新子は夫と心を通わせてしまう。新聞連載中から評判をよんだ幻の名作。
著者等紹介
菊池寛[キクチカン]
明治21(1888)年、香川県高松市に生れる。本名は寛(ひろし)。一高中退後、大正2年、京都帝大英文科に入学。第三次、第四次「新思潮」に参加、文壇にデビューする。『父帰る』『忠直卿行状記』『恩讐の彼方に』『藤十郎の恋』など戯曲、小説の名作を次々と発表。大正12年には「文芸春秋」を創刊した。昭和10年、芥川賞、直木賞を創設し、後進の育成にも努力を惜しまなかった。11年、文芸家協会初代会長となる。23年、狭心症にて急逝。行年60
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