出版社内容情報
映画界の大スター滝原峻の妻暁子は、夏は恭しい良妻を演ずるが、冬になると男たちの間を……。軽井沢を舞台に女の性を嘔った長篇
内容説明
暁子の夫・滝原峻は映画界きっての大スター。夏、暁子は軽井沢の別荘で、夫の母に献身的に尽くす貞淑な人妻を演ずる。が、冬になると、実体のない夫婦生活の間隙を埋めるかのように、暁子の周囲に男たちが群がる。そして、事件の予感…。突如、消える青年、銃を手に対峙する二人。その渦の核心には、夫の出生の秘密が―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たぬ
1
★4 タイトルからして昭和20年代ごろのお話かと思ったらそうじゃなかった。読んでみると雰囲気とか話の内容とかがまったく平成っぽくないのだけど。主人公の暁子は結婚しているけど愛人がいる。そこまではまだいい(夫も妻をほったらかしで若い青年とお楽しみだから)。同じ軽井沢の町に同時期に複数の愛人がいるってどうなんよ。鉢合わせとかないのかな。庭師の留さんが実は夫の実の父親、つまり暁子にとって義理の父親にもなるんだけど、その留さんが出しゃばらずひっそりと息子とその母親を見守っているのがあたたかみあった。2018/04/06