内容説明
不世出のスター、阪東妻三郎は映画勃興期から銀幕に登場、無声映画の傑作『雄呂血』での大立ち回りは、映画史上に輝く名シーンである。市川右太衛門、片岡千恵蔵等とともに時代劇黄金期を築き、その後も『無法松の一生』『王将』『破れ太鼓』と名作に出演し続けた阪妻の壮烈な役者人生を活写した傑作評伝小説。
著者等紹介
高橋治[タカハシオサム]
1929年、千葉市生まれ。東京大学文学部卒業。53年松竹入社、映画監督・脚本家として作品を発表、65年退社後作家活動に入る。83年「秘伝」で直木賞、88年「別れてのちの恋歌」で柴田錬三郎賞、96年「星の衣」で吉川英治文学賞を受賞
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感想・レビュー
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takao
2
ふむ2024/03/13
駄目男
1
著者の高橋治という人は直木賞作家だが松竹に助監督として入社した経歴があり、その関係で阪妻の長男、田村高廣とは数十年来の友人関係にあったことから、この本の誕生に至ったらしい。いずれにしても、もう少し映画史を勉強しないと理解するには至らない。当時の映画関係者を殆ど知らなし、変遷を繰り返す会社の歴史がまず覚えきれない。私が観た阪妻作品ではっきり記憶しているのは『血煙高田馬場』だけで『無法松の一生』は観たような気もするのだが、定かではない。サイレント時代の名作『雄呂血』に至ってはストーリーさえ知らない。2016/03/23