内容説明
「土用の丑の日には店を閉める!」固い強情こと川井剛造が吼える。なにがなんでも天然物を、それも客の顔を見てからさばくと決めた一刻者。筋目を通さないと好きな女も口説けない。そのくせひょいと儲け話に乗ったり、選挙に出ると息巻いたり…。名物店主と伊豆・下田の、一癖も二癖もある旦那衆が繰り広げる極上・絶品の人情譚。
著者等紹介
高橋治[タカハシオサム]
1929年、千葉市生まれ。東京大学文学部卒業。53年松竹入社、映画監督・脚本家として作品を発表、65年退社後作家活動に入る。83年「秘伝」で直木賞、88年「別れてのちの恋歌」で柴田錬三郎賞、96年「星の衣」で吉川英治文学賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。