内容説明
名エッセイスト・池部良が雑誌『百歳万歳』誌上に永年連載している名物コーナーを集めた、久しぶりの作品。身辺雑記はむろんのこと、ショートショートの小説ばりの短篇もありの、摩訶不思議、縦横無尽、融通無碍、まさに池部ワールド全開の内容である。ファンはむろんのこと、初めての読者にとっても納得の一冊といえる。
目次
骨粗鬆症
信号機に降る雨
お小僧さんの心配
乗馬
フェルナンドさん
盥回し
放屁じゃない
片假名文字
ほどほどに
とげぬき地蔵で〔ほか〕
著者等紹介
池部良[イケベリョウ]
1918年東京大森生まれ。映画俳優・エッセイスト。41年立教大学文学部英文科卒業、と同時に東宝文芸部に入社、島津保次郎監督に見いだされ、俳優に転向。同年7月「闘魚」で映画デビュー、戦前戦後を通じ二枚目スターとして活躍。64年の「乾いた花」のやくざ役で好演。65年から72年まで続いた「昭和残侠伝」シリーズにおける主人公(高倉健)の兄弟分・風間重吉が当たり役となった。俳優はもとより、名エッセイストとしてもつとに有名。現在も新聞、雑誌にエッセイ、コラムを書き続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りょうけん
8
<老> とても短いエッセイの様な私小説のような,いやもしかすると,かの星新一による永遠の名ジャンル ”ショートショート” にも近い作品まである様な短編集なのだなぁ,と思った。 作品の出来というか,たぶん僕の好みとあっているかどうかだと思うのだけれど,各お話の閉じ方(終わりかた)が見事に粋なのと,いったいこの話はどこが面白かったりするのだろうかハテ?,とに分別出来る。残念ながら前者は少なく後者の多さが目立つ。 2021/10/03
スターリーナイト
2
2021-452021/05/29
shinn
1
いつものエッセイかと思いきや、語りが池部一人称じゃなかったりして超短編の様相もありちょっと戸惑った。戦争の話もあるが単なる思い出話しで終わらせるものが多くさすが文春と思いきや、最後の「二人のお爺ちゃん」で、しっかり反戦。著者の抵抗か。先日池部父の絵画もやっと観られる機会もあり、やはり、自身の話が読みたい。2019/08/27