出版社内容情報
自らの生い立ちから、学生、兵役、映画、女性など──大正末から昭和の六十年。出会った美しい人々との思い出を綴る自伝エッセイ
内容説明
永遠の二枚目スターが綴る美しくすばらしき人々との思い出。
目次
おこうと呼んだ
おふくろの町、日本橋
塩豆
ハーモニカ
海苔べん
手紙への三つの思い
涙
すばらしい大人
母の想い出
女中の寝乱れ姿
強姦場面を見た
死にかけの鮑
頸の繃帯〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばるたん
3
極短い文章が続くエッセイ集。ほっとする時代背景もあってかするすると読了。2025/05/22
ovonkovon
2
名優・池部良のエッセイ。1920〜80年くらいの話かな? 数十年前とは思えないほど、手触りのゴツゴツした濃い時代と人々が妙に面白い。池部さんもその時代ではスタンダードな人間像なのかもしれないが、こちらからみると飄々としてるんだか浅はかなんだか、それこそ昔の映画の登場人物みたいな面白みがある。娼婦を買いに行って、これから出世する俳優なんだからと説教されて追い返される話とか、ベタだけど良い。「私のはお金入れる処だからガマグチなの。もう口金があやしいヨ」秀逸。2016/07/29