出版社内容情報
上海でエステを経営する51歳の紅子のもとに一人の美しい男が現れる。欲望を肯定する街・上海を舞台に最後の激しい恋が幕を開ける。
内容説明
上海でエステサロンを経営する51歳の紅子のもとに、39歳の美しい男が現れる。彼は初対面の紅子に、大金を都合してほしいと頼んだ。「都合してほしい」とはどういうことなのか。紅子はその問いを胸にもう一度彼に会いにいく―。欲望を肯定する街・上海を舞台に、人生最後の甘く、苦しく、激しい恋が幕を開ける。
著者等紹介
高樹のぶ子[タカギノブコ]
1946年、山口県生まれ。84年「光抱く友よ」で芥川賞を受賞。95年『水脈』で女流文学賞、99年『透光の樹』で谷崎潤一郎賞、2006年『HOKKAI』で芸術選奨文部科学大臣賞、10年「トモスイ」で川端康成文学賞を受賞した。2001年度より芥川賞選考委員を務める。09年4月紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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aloha0307
20
既読感はむかしどこかの連載であったのだろう。酒井順子さんのエッセイで参照されていたので読んでみました。gdgdがキーワードというが??なので調べてみると、”グダグダ つまり、つまらないことを長々と話すこと。 無気力でヤル気のなさそうな様。 気分が緩んで締りのない様” 本書での 50代の男性&51歳女性もgdgdそのもの。自由奔放な恋愛をまったりと描いています。上海のかおり&ホコリが行間から溢れてくるようでした。主人公:紅子さんがAフィガレやJスメドレーをさらりと着こなしているのはなんともカッコいいですね。2018/03/17
柊
2
女性作家の描く恋愛ものは、やはり感情的な部分を前面に出したストーリーの流れになってる気がする。骨組みよりは、主人公の心の動きによって展開を持っていく感じがする。それが良い悪いっていうのは読者の好みだと思うけど、男性作家の作品が続いた後だと、読み始めは少し入り込みにくさを感じる。まあでも、上海、美中年?、熟女、てなると、それだけでつい手にとってしまうっていう、、、紅子の心の動きは小娘の私にはまだ理解できない、2013/05/11
ぐっちー
1
初めて手にした高木さんの作品。上海や中国の地名があちこちに出てくるので、土地勘のある人だと想像しやすくて読みやすいのかも知れません。 好景気の上海や地方の様子など想像つかないですが、素敵な景色なんでしょうね。2023/05/06
rinrinkimkim
1
日経新聞に連載されていたそうで、しかも渡辺先生の逆失楽園(熟女とイケメン)とかで酒井順子さんのエッセイにてネタになっていたので読んでみた。やはり渡辺先生のネチネチと書かれるきわどいシーンには足元にも及ばないかんじでしたが、バブッた上海は元気一杯で街の描写などはとてもステキです。しかしこれを毎日チマチマと読書されていた日経愛読者の皆さまは日々モンモンとされていたのではないでしょうか?高樹さん初めてだったのでチャンスがあれば他も読みたいかな2013/12/09
Aki
0
けっこうな分量の大作だけど、あんまりおもしろくなかった。主人公は上海で日本式の高級エステサロンを経営し、成功しているセレブ女性。年下の謎の多い男と恋に落ちるけど、その始まり方が遊びっぽくて(軽くて)イマイチ共感できなかったために、最後まで彼女の恋に入りこめなかった。もうちょっと真剣な恋だと思えれば、小説全体に厚みが感じられたんだけどなー。あと、上海の町の高級ホテルやレストランでのお酒やグルメがおしゃれに描かれてて、あーその建物知ってるなぁとか、そのホテルは行ったなぁとか思ったんだけど、私には上海の料理は全2013/04/22