出版社内容情報
筑前福岡五十二万石の黒田家の主君忠之と家柄家老栗山大膳の確執─大膳の謀叛は果してお家断絶を救う苦肉の一策であったか?先人の諸説を踏まえて描く決定版
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
熱東風(あちこち)
1
葉室麟『鬼神の如く』を読んで、こちらも読みたくなり、随分と久方ぶりの再読。/こちらはまだ黒田長政が存命の頃から筆を起こしている。葉室版の栗山大膳より、もっと頑固一徹で時によっては傲岸。/この小説によって『社稷の臣』という言葉を知ったが、今読み返すと、本当に大膳はそうだったのか。大膳の激越さよりも小河内蔵允や井上周防こそその名に値するのではないか。2019/02/24
なし
1
滝口康彦昭和54年発刊。図書館本だが届いたらあまりに古く日焼けもひどい。まったく読む気の失せる状態だったが、最初の2、3行で引き込まれ一気に読みました❗無駄のない凄烈な筆が冴え渡る作品でした。「一命」もよかったし、次は粟田の狂女にいきます。2017/03/20
水戸
1
黒田騒動の話。黒田官兵衛の孫と、栗山善助の息子の若き思想の違いから不仲となり…………。忠之は繊細がゆえに単純な癇癪を起こす子どもじみた思考の持ち主として描かれ、大膳は賢いがゆえに知的武装の上、繊細な心情の機微を読めない人物として描かれています。様々な人物の色々な言葉や思いがが、二人を中心にめぐるのですが、右近の言動が胸にせまりました。……歯がゆい。2014/10/31
くりっちぃ☆
1
日本史詳しくないので、「黒田騒動」と聞いてもピンとは来なかったけれど、人を使う立場の人間と、使われる立場の人間と…絡まった糸はなかなか解けないのは何時の時代も同じですね。人間ドラマが魅力的。2011/12/03
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