文春文庫
怒涛のごとく〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 357p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167370213
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

鄭成功は、明国海賊の鄭芝龍と日本人・田川マツとの間に1624年、平戸に生まれた。時に、日本では徳川幕府が豊臣家を亡ぼし、国内を統一し、中国では満州族の侵入のため明の屋台骨が揺らぎ始め、ポルトガルやオランダ、スペインがアジアに植民地を建設。風雲急を告げる東アジアで鄭一族は、次第に一大勢力となる。一六二四年、落日の平戸の浜で生を享けた日中混血の運命の子、鄭成功の生涯。吉川英治文学賞受賞作。

著者等紹介

白石一郎[シライシイチロウ]
昭和6(1931)年、釜山に生れる。早稲田大学卒業。62年、「海狼伝」で第97回直木賞を受賞。平成4年、「戦鬼たちの海」で第5回柴田錬三郎賞を受賞。11年、「怒涛のごとく」で第33回吉川英治文学賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Porco

16
鄭成功の生涯を描いた小説。成功が頭でっかちの愚将であることが下巻で描かれていて、読んでいてなかななつらい。2019/12/16

TheWho

10
時は明朝末期、海賊鄭芝龍と日本人の母の間で生まれた台湾の英雄鄭成功の生涯を海を題材にした歴史小説家が描く上下巻の一代記。上巻は、日本甲螺の小頭目に過ぎなかった父鄭芝龍が、類まれな先見性と行動力により、日本甲螺の名を継ぎ、そして海賊海将から明朝官吏を得て海の覇者に成る。それと並行して日本の平戸に生まれた鄭成功の生い立ちを劇的に語っている。上巻は、父鄭芝龍が核となるあらすじだったが、これから鄭成功の足跡がメインとなると思われる下巻が楽しみです。2015/12/14

まさげ

7
上巻の主人公は鄭芝龍。話の内容が壮大です。数百隻の船は想像もつきません。2019/09/20

カモノハシZOO 

4
単純に面白い、でも白石一郎の本が本屋でほとんど見られなくなった、残念。2019/03/26

saladin

2
『国姓爺』に続いて鄭成功ものを。こちらも上巻は父・鄭芝竜がメイン。まぁ、父が基盤を築いたからこそ鄭成功は飛躍できたわけで致し方ないか。芝竜が成功をなんとか科挙合格者”進士”にしようとする様が描かれ、当時の科挙がどのように捉えられていたかに言及しており興味深い。実際、成功は15歳で県試→府試→院試に合格し、科挙受験資格である”生員”になっている。で、この後でようやく科挙の本試験がはじまるわけで、うーん、大変。2018/09/11

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