文春文庫<br> 四人の軍令部総長

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文春文庫
四人の軍令部総長

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  • サイズ 文庫判/ページ数 334p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784167360047
  • NDC分類 397.21
  • Cコード C0131

出版社内容情報

軍令部総長は、強大な権限をもつ天皇の幕僚長であり、作戦課にはその年代最優秀の人材を集めた。海軍七十年が育んだ光と影を描く

内容説明

永野修身、嶋田繁太郎、及川古志郎、豊田副武―この四人の軍令部総長は日本海軍の最高実力者として強大な権限を持ち、作戦課にはその年代最高の人材を集めた。にもかかわらず太平洋戦争でその栄光のすべては失われた。70年海軍史の中で育まれ、浸透した物の考え方、行動パターンの光と影を、元海軍参謀が明らかにする。

目次

序章 軍令部総長と軍令部
第1章 永野修身
第2章 嶋田繁太郎
第3章 及川古志郎
第4章 豊田副武
終章 終戦

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

瓜坊

14
開戦後の軍令部総長、永野修身、嶋田繁太郎、及川古̪志郎、豊田副武の四人の時代の戦争の推移を軍令部目線、戦略の点からその惨めさ酷さを語る。筆者も軍令部員。日本がどの時点で詰んでるかといえば、もう伏見宮が軍令部総長の時点では詰んでた。たとえアメリカと避戦できても、または開戦後に一撃与えて和睦するという、今でも「そうしとけばよかったのに」と語られるような事態になっても(それによってあの悲惨な西太平洋での戦いがなくなるけれど)この組織が続く限りはもう日本は破滅に向かっただろう。それは陸軍も同じだけれど。2020/09/06

Kiyoshi Utsugi

2
先の太平洋戦争の際に、帝国海軍の軍令部情報部に在籍していた吉田俊雄氏によって、太平洋戦争期間中に帝国海軍の軍令部総長を務めた以下の四人の人に焦点を当てて、どう考えて戦い、どう考えて終戦に持ち込んだのかを振り返っています。 ・永野修身…2年10ヶ月 ・嶋田繁太郎…5ヶ月 ・及川古志郎…10ヶ月 ・豊田副武…2ヶ月 この時期に軍令部総長を務めた四人は、リーダーとしては失格だったというのはよく分かりました。 ただ個人の問題というより、帝国海軍という組織がもつ問題のようにも思いました。2019/03/09

sgtM_teddy

1
日本式成績至上主義の悪い部分が全部出た感じがします。その悪さが集まった所での戦争突入とその後の戦略の無さに絶望感。しかしながら最後の最後で豊田総長が就任して終戦に持ち込んだのは奇跡的という感じもします。過度の精神主義で総力戦になだれ込んだというのは本当にひどいと感じます。ハンモックナンバーでの役職就任というのは今の日本企業でも多く見られる光景ですが多くの会社で戦略の拙さを感じるのはそう云う歴史的背景から刷り込まれた物なのかもしれませんね2020/09/22

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