出版社内容情報
希代の料理研究家がつづった、料理の楽しみ方に始まって、フランス料理研究の粋に至る、著者畢生にして最後の料理エッセイ論集
内容説明
日本にほんもののフランス料理を紹介、普及し、多くの料理人を育てあげて稀代の料理研究家にして教育者の辻静雄。彼がその半生をかけたフランス料理研究の粋から、東西の食文化比較研究論、料理の学び方、フランス料理をいかに楽しむかまで。そして、著者自身による個人史をもつづった最後の料理エッセイ論集。
目次
1 美味づくりの旅
2 食卓・西と東
3 ヨーロッパ料理の変遷
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
dowalf
7
辻調理師専門学校の創始者である著者のエッセイを、本人の急逝に伴い、息子さんがまとめたものです。和菓子職人の子として生まれ、新聞記者として社会に出た著者が調理師の学校を開き、本物のヨーロッパ料理とはなんなのかを教えるための基礎となった考え方がこの一冊につまっている気がします。文章から伝わる知識や考え方に、計り知れない努力を感じました。2020/06/24
ホークス
3
料理の本質を追求し続けた、辻静雄氏のエッセイ集です。氏の強烈な探究心と真摯な姿勢が全編を貫いていますが、凄惨や冷徹を感じさせないのは、人間と歴史への深い洞察が、優しさと一種の哀感となって読者に伝わるためだろうと思います。大岡信氏の解説は、急死した著者への理解と友情に満ちており、これだけでも読む価値があります。2014/05/06
etsu
0
フランス料理の歴史を知れた。 面白った。 いくつかの文章を寄せ集めたせいで、重複する話もあった。2014/05/18