文春文庫
山河ありき―明治の武人宰相・桂太郎の人生

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  • サイズ 文庫判/ページ数 359p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167357153
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

軍人としては陸軍大将、政治家としては実に三度も首相の座についた桂太郎。激動の明治時代を生きたこの武人宰相は妥協と忍従の姿勢の陰で、癌研究会、日本赤十字社、そして拓殖大学の創立に尽力、「新生日本」のための布石を次々に打っていた―。「ニコポン首相」と呼ばれた男の知られざる豪胆さを描く。

目次

第1章 藍場川のほとり
第2章 風雲
第3章 黎明を走る
第4章 将軍たちの争い
第5章 内憂外患
第6章 台湾協会学校
第7章 戦う宰相
第8章 日露の激突
第9章 青山動かず

著者等紹介

古川薫[フルカワカオル]
大正14(1925)年、下関に生れる。山口大学卒。山口新聞編集局長を経て、文筆生活に入る。平成3年藤原義江を描いた『漂泊者のアリア』で第104回直木賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

BIN

7
ニコニコしながらポンと肩を叩いて和ますことからニコポン宰相と言われた桂太郎を描いた作品。日露戦争時の首相ではあるものの、地味な印象しかないのでほとんど記憶にない。日露戦争のときも挙国一致ではなく、野党やらの政党が文句は言うし、いつの世も野党は・・・と思ってしまった。元老(山県など)が首相なんてやりたくねえと言って他に人材がいないからやってるというのに文句を言ってくるし、かなりの苦労人です。この時代のことがよくわかる作品ですが、面白みはこういう人物なだけにない。2018/07/02

よっしー

7
★3 あまり知名度はないが、十分な役割を果たした総理だったんじゃないか。拓殖大学、独協、癌研、済生会などの祖だなんて知らなかった。2017/03/14

グランくん

1
日露戦争の時の総理で、軍人出身で現地と大本営の仲裁をし、戦う宰相と言われた桂太郎を描いた物。 桂家は、萩で150石の上士であったが、家計はそれ程裕福ではなかった。 叔父で、松陰門下の中谷正亮の影響で倒幕運動に加わる。 四境戦争、戊辰戦争、ドイツへ自費留学。蝦夷開拓や、名古屋地震復興、台湾総督。 そして政界へ踏み入れ、日露戦争を司る。更に、第二次内閣では日韓併合。 その間に、拓殖大学、日本癌研究会、地学協会、独乙協会、済生会、日本赤十字の設立にも寄与。 そんな、桂の一生が描かれております。2024/11/02

みず

1
(図書館)四境戦争、戊辰戦争、日清戦争で現地で戦い、総理大臣まで駆け上がる軍人エリート。ニコポンは、巧みに他人を懐柔したというよりは桂さんの人柄の良さの現れなんじゃないかと思いました。 この本は時代背景の説明に桂さんが埋もれがちな気がしますが流れがわかりやすかったです。 現在まで残る学校や事業の祖であるということは、桂さんは日本の社会に必要なものを築き上げたという証なのではないかと思います。2023/08/18

yasu7777

1
★★★☆☆2019/10/03

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