出版社内容情報
六万石の浜田藩は藩主松平康任の老中への猟官運動で極度の財政難に陥った。浜田藩の興亡を賭けた男の凄絶な生涯をえがく歴史長編
内容説明
石見国浜田藩は6万石の小藩ながら、老中職に就く藩主松平康任がワイロをばらまき、藩の財政は困窮していた。その穴埋めのため、藩は海商会津屋八右衛門に密貿易を命じた。八右衛門は国禁を犯して、ルソン、ジャガタラへ渡って交易をする。浜田藩の興亡を賭けた男の凄絶な生涯を描く長篇歴史小説。
感想・レビュー
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wei xian tiang
2
竹島一件を扱った小説。時代小説はセリフや手紙文が現代的すぎると読んでいて白けてしまうことがよくあるのだが、古川薫はその点安心して読める。2018/05/31
さっと
1
逼迫する藩財政を救済するべく、交易の利潤を求め鎖国下の海に乗り出してゆく男たち。こういうの大好きだぁ。2008/08/19
Tomoyuki Ishii
0
平右衛門が持っていた海路図に八右衛門が書き加えた新·海路図は今も残っているだろうか。
もふもふちゃーむ
0
ビンボー藩のため、鎖国ニッポンの国禁を犯し密貿易で大金を手に入れた。誰も信じなかった父の漂流話を信じて、北風が暖かく南風が冷たい場所を探しに行く。閉じられた海図を開き加筆修正しながらの冒険。赤道を越え、ジャガタラ・ルソンなどを冒険。海賊と戦ったりしても生還。最後は幕府の隠密間宮林蔵に見つかった。なんてカッコイイ生き方!自身の目標達成、富の分配。死罪でも悔いはないと八右衛門は言うけど、稼いだカネは幕府が食むんじゃないか!そりゃないよ。2021/07/25
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