内容説明
剣聖としての名を得るまでの宮本武蔵の足跡には、幾多の謎がある。その謎は、実は宮本武蔵が二人存在したために生まれたという大胆な仮説の許に執筆されたのが本書である。播州浪人・岡本武蔵、作州浪人・平田武蔵の二人は、足利将軍家指南・吉岡道場において知り合う。剣のためより一層の修行を共に誓う二人の運命は。
著者等紹介
五味康祐[ゴミヤススケ]
大正10(1921)年大阪市に生れる。昭和27年「喪神」にて第28回芥川賞受賞。一世を風靡した大河長篇「柳生武芸帳」を始め、「柳生連也斎」「薄桜記」等多数の時代小説と共に、浪曼性と日本的優情とをその底流とする音楽評論「西方の音」「天の声」もまた世評が高い。55年4月歿
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