内容説明
昭和30年代。イサムは、埋め立て地のバラックで暮らすツグモ叔父のように生きたいと思っていた。やがて山中の高校の寮に入ったイサムは、栄という少女と出会う。海の家でのアルバイト、台風の後の急激な秋の気配、いつも傍には光る海があった。時には何かを喪いながら真直ぐ生きる姿にいつしか胸が熱くなる。
著者等紹介
椎名誠[シイナマコト]
作家。「本の雑誌」編集長。昭和19(1944)年、東京生れ。吉川英治文学新人賞を受賞した「犬の系譜」(講談社文庫)、日本SF大賞を受賞した「アド・バード」、「岳物語」(以上、集英社文庫)など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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こるた
3
親も教師も教えてくれないことを知っている大人、というのは、子どもにとってやはり魅力的だ。垂直でも、平行でもない関係。いっしょにいても“大人”と“子ども”を感じさせない存在。そんな叔父さんとの日々や別れを通して成長していく主人公の姿が、情景とともに丁寧に描かれている。2018/11/14
KAHYA
1
喧嘩の話が出てこない、高校生時代の私小説。爽やかだ。2016/11/01
のげぞう
1
椎名さんの中学高校時代の話。喧嘩のことは一切なくその他のことを書いたもの2016/10/10
ちゃんりゅ
1
青春。まだ私は、若い。勇に負けないよういろんなものを見て聞いて、経験しよう。2014/09/09
さなごん
1
淡々とした、甘酸っぱい青春の日々。しばしタイムスリップ2012/10/06