出版社内容情報
軍部による言論統制が強まるなかで、勃発した二・二六事件。ついに日本は連続するテロと戦争の時代に足を踏み入れる。怒濤の第Ⅲ部。
内容説明
“天皇機関説”排撃の風潮が漂うなか、二・二六事件を奇貨として、軍部は政治支配を確立し、以後、日本社会は、テロと戦争に覆い尽くされていく。「挙国一致」「尽忠報国」。そして、敗色が濃くなるなかで敢行された「特攻」と「玉砕」。いったい何が国民をあの悲劇の道に導いたのか。東大の思想的責任を鋭く問う、迫真の第3巻。
目次
滝川事件―鳩山一郎と美濃部達吉
京大・滝川幸辰教授はなぜ狙われたか
狂信右翼・蓑田胸喜と滝川事件
筧克彦と「神ながらの道」
美濃部達吉、統帥権干犯問題を撃つ
美濃部達吉の大反論「一身上の弁明」
ゾルゲ・昭和天皇・平沼騏一郎
天皇機関説論争が招いた二・二六事件
昭和天皇と満州事変
東条が心酔した平泉澄の皇国史観
神官・平泉澄と人間魚雷「回天」
二・二六事件秩父宮と平泉澄の密談
公爵近衛文麿と平泉澄
終戦阻止クーデタ計画と平泉門下生
特攻と玉砕 平泉澄の戦争責任
東大法学部のタブーと恥
矢内原忠雄キリスト者としての反体制
「太った豚
著者等紹介
立花隆[タチバナタカシ]
昭和15(1940)年長崎県生まれ。39年東京大学仏文科卒業。49年「田中角栄研究―その金脈と人脈」(「文藝春秋」11月号)で金脈批判の先鞭をつけ、以後精力的に腐敗政治批判を続けている。知的関心は幅広く、その徹底した取材と卓抜な分析力による文筆活動で、58年菊池寛賞、平成10年司馬遼太郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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猫丸
nakmas
BLACK無糖好き
rbyawa
じろう