出版社内容情報
明智光秀を破り、天下取りの端緒を握った秀吉。胸に湧く野望の行く手は?寵児の一生を軸に風雲の時代を描く歴史大河の雄編なる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
111
3巻は九州征伐から小田原攻めまで。剽悍な島津勢を唐入りに活かすべく、威圧外交で屈伏に成功する秀吉。徳川家康が上洛し臣従させる事に成功。刀狩りも行い着々と支配体制を確立する。天下一統の総仕上げとなる小田原征伐。様子見の伊達政宗も参陣し臣従する。北条家は北条氏直が秀吉の謀略にかかり所領を失い瓦解する。ここからが豊臣家の分岐点か。唐入りするか国内統治体制を強固とするか。「土を食いし儂が、いまは位人臣をきわめたる一の人だわさ」。島津勢の剽悍さを示す俚謡「跳ぼかい、泣こかい。泣こよか、ひっ跳べ」は有名ですね。2016/01/01
茶幸才斎
3
天下人への階段を駆け上がる豊臣秀吉の生涯を追う第3巻。島津義久率いる勇猛果敢な薩摩隼人も、秀吉20万の大軍団の前になす術無し。先々の唐入りを念頭に、島津の兵力を温存しつつ従えることに成功した秀吉は、宗易をブレーンとして頻繁に茶会を催す一方、刀狩りで百姓の弱体化を図る。さて、残るは関東である。「われらが差配に従いし北条が、舌の根も乾かぬうちに埒もなきことをしでかせしだわ。このうえはもはや、論議をつくすまでもなし。早速に征伐の人数を催し、井底の蛙めを討ち滅ぼさねばならず」(p.238)小田原北条攻めが始まる。2013/04/30
イエテイ
2
ついに天下一統。九州島津征伐の緒戦、秋月氏攻めから日向戦線を詳細に書く。京都での茶会、利休の台頭、側室。そして関東北条氏攻めでの関東転戦、名城小田原城はついに攻め落とされずに戦国終了。2018/01/07
デントシロー
2
秀吉の天下取り絶好調の時期である。人生が全て思うがままに進んで手にできないものはない。今までの生死をかけた経験がすべての計画を成就させ得意満面の時代を迎え趣味人として茶の湯を愛しこの世の春を満喫する。大衆からも多くの指示を受けていたのであろう。しかしこの時期に豊臣体制をしっかり構築しておく必要があった。2013/02/14
ホームズ
1
1996年5月22日初読
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