出版社内容情報
柳生石舟斎の孫に生まれ、剣の道に励み、柳生新陰流宗家の名跡を継いだ兵庫助は、対立する忍者集団と文字どおりの死闘を展開する
内容説明
廻国修業を続ける兵介は加賀前田家の城下町金沢に入った。富田流小太刀の名手・富田越後との立ち合いを望んだのである。前田家の当主利長は徳川家に心を許しておらず、兵介は徳川方の間者として斬られる危険もあった。しかし、立ち合いを見た利長は兵介の腕に感服し、彼は手厚く処遇された後、故郷の柳生に向けて旅立つが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わたなべよしお
10
兵庫は新陰流の三代目を承継するが、まだまだ修行は続く。2019/02/27
AICHAN
3
私はこの小説に、柳生新陰流の極意がどう描かれるのか、それまでのセオリーだった「沈なる構え」を破って「突っ立ったる構え」を創始した兵庫助の独創性や剣術に対する考え方がどう描かれるのかを期待した。柳生新陰流の極意が「合撃(がっしう)ち」や「相懸け」、現代風に言えば相打ちに近いカウンター技であることを確認できた。これは柳生新陰流に限らず古武道ではごく当たり前の技術で、現代剣道にも合気道などにもその流れが脈々と流れている。兵庫助は技の極地を会得した後に「気」の鍛錬をも行う。古武道の世界は深い。2011/04/02
たけひろ
2
☆☆☆.52020/05/26
Noboru Sugiyama
2
いよいよ兵介は新陰流相伝を允可される。とにかく負けなしの兵介だが、道を極めようとする強い意志は何一つ変わってない。これから人間的な熟成をしている過程が見られるものと楽しみ。可児才蔵との絡みがもう少しあってもいいのではと、ちょっとおもったりもしたが(^^;2018/09/02
C-biscuit
0
1、2は昨年末読み引き続き。津本陽がお気に入りである。柳生兵庫助の話であるが、それを支える忍者の存在が個人的に興味をそそる。名脇役の存在がストーリー進行にハラハラドキドキのなかの安心感をあたえてくれる。2015/01/06
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- 和書
- 時間のつくり方・活かし方