出版社内容情報
危機一髪で少年の命を事故から救った男は、調べるとこの三ヵ月間に異なった十二の町で十二人の命を助けていた! 神か、悪魔か?
内容説明
どこからともなく現われ、あわやの瞬間に人命を救い、ジムとのみ名乗って消えた男。驚くほど青い眼をした男。目撃した女性記者ホリーが調べると、“寄跡の救出劇”は頻々と全米各州にわたって行なわれている。男はどうやって危難を予知するのか?何が男をそうさせるのか?職業意識を超えてホリーは男の謎に魅かれてゆく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白のヒメ
43
クーンツの描く暗い影を背負ったヒーローが好きだ。理由も分からず、ただ神の道具となり自分の人生を犠牲にして人の命を助けに走る男、ジム。そして、神出鬼没の孤高のヒーローを追う美しい女記者。スーパーマンもそうだけれど、ヒーローと女新聞記者の組み合わせは本当にドキドキする。何も考えずに楽しめるエンターテイメント。下巻へ。2016/06/03
ホレイシア
9
クーンツ作品を読んできて、オレンジ郡やモハーヴェ砂漠が身近な場所になっていることに気づく。今回はジム・アイアンハートという主人公の名前もナイスである。なぜか彼には他人の危険を察知する能力があり、それに気づいた女性記者が彼を追う。個人的においしかったのは後半、墜落する運命にある飛行機の中でのやりとりだ。DC-10って評判の悪い「空飛ぶ棺桶」と呼ばれていた飛行機だったことを久々に思い出した。謎解きは下巻、とても楽しみ。2009/06/28
Tetchy
5
今回の導入部はかつてのクーンツ作品の中でも群を抜く素晴らしさだろう。「命綱(ライフライン)」というキーワードが頭に捻出されると自らの意志とは別の意志が働いて、どんな方法をとってでもそこに失われる命があるならば駆けつけ、救出する男、こんな設定、見たことがない。これが非常に魅力的で一気に物語世界に没入させられた。上巻はその救出劇のオンパレードでもう巻措く能わずといった状態。2009/08/03
カマー
4
本人にもわからない不思議な力で人の命を救いまくる主人公 果たして彼を動かすのは神なのか? といった内容 上巻ではまだ多くの謎が残るので下巻に期待 というか再読だけど10年ぶりなので内容を忘れてた それでも惹きこまれる不思議2015/12/18
ぎんた
4
不思議な啓示で何人もの人の命を間一髪のところで救うジム。何者かの声によって導かれるとか、結構ぶっ飛んだ設定だけど正体が気になって読み進める。下巻に続く。2015/06/15