内容説明
法廷に立つブタ、破門されるミミズ、モグラの安全通行権、ネズミに退去命令…。13世紀から18世紀にかけてヨーロッパに広くみられた動物裁判とは何だったのか?自然への感受性の変化、法の正義の誕生などに言及しつつ革命的転換点となった中世に迫る「新しい歴史学」の旅。
目次
第1部 動物裁判とはなにか(被告席の動物たち;処刑される家畜たち;破門される昆虫と小動物;なぜ動物を裁くのか)
第2部 動物裁判の風景―ヨーロッパ中世の自然と文化(自然の征服;異教とキリスト教の葛藤;自然にたいする感受性の変容;自然の観念とイメージ;合理主義の中世;日本に動物裁判はありえたか)