内容説明
姉の遺体の髪がざっくり抜け落ち、義兄との不倫に妹は…『心的外傷』。去った恋人から預かった犬が死んで、夢想癖の女はペット葬を依頼するが、犬の死体に…『犬を飼う女』。心の奥底に芽生えた疑念や後ろめたさが夢や予見となり、偶然の出来事とも重なって、死の影さえも…。ドキリとさせる十三のミステリ短篇集。
著者等紹介
阿刀田高[アトウダタカシ]
昭和10(1935)年東京に生れる。早稲田大学文学部仏文科卒業。国立国会図書館勤務を経て文筆活動に入り、54年、短篇集「ナポレオン狂」で第81回直木賞を受賞。平成7(1995)年、「新トロイア物語」で第29回吉川英治文学賞を受賞。平成15(2003)年紫綬褒章受章
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
45
ニヤニヤしながら読む本。発売直後(2005年夏)に$7.60(高いな)で買ったと記録に残っているし既読感ありなので再読のはずなのだけど初登録。2014/01/10
KAZOO
39
阿刀田さんが脂ののりきっているときに書かれているものでかなり話の落ちが不気味だったりで余韻を残してくれるものが多いと感じました。13編収められていて私にはかなり高得点での好きな作品集に入ります。2015/02/25
coco夏ko10角
21
ブラックやホラー、13の作品収録の短編集。 『心的外傷』最後、心臓にドキッときた。 『夢のメモランダム』『幸福ゲーム』がよかった。2018/04/27
みぃすけ
6
ブラック色の強い短編集。たまにオチが明後日の方向すぎて置いてけぼりにされた話もあったけど、隙間時間にちょこちょこ読むのに最適でよかった。2023/12/20
MIKETOM
5
ブラック色の濃い13編。『心的外傷』はリアリティがある。姉の心境を思うといたたまれない。『ちりめん細工』淫靡だなあ。これ、実際にあるんだよね。女体は神秘です。男は敵わないね。『遺伝の研究』阿刀田の好きなテーマ。ただし、ラストがこの方向に落ちるとは思わなかった。一つのアイデアで様々なパターンを創作するのが阿刀田の得意技。『時の迷路』人生の分岐点で選択しなかった道を思う作品。”俺にも幸福な日々があった”って一言は長年人間をやってると強く共感できるね。『犬を飼う女』これは阿刀田本人の作品のパクリでしょ(笑)2019/08/04
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