出版社内容情報
捜査に行づまると訪れる妙法寺碁を打ちながら禅問答が、見事犯人をいいあてる。殺し担当の刑事が舌を捲く、生ぐさ和尚の名推理。洗練されたユーモア連作八篇
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
saga
50
【再読】捜査第一課の刑事・佐村と妙法寺の住職は碁敵。佐村が抱える難事件を、碁を打ちながら住職の推理でスパッと解決。安楽椅子探偵ものの連作短編。毎回、住職の奇抜な質問を基に事件が解決される面白さ。「知っていますか」シリーズなど雑学の宝庫の著者の推理小説もまた楽し。2021/09/02
takaC
34
話はどれも面白かったのだけど、本が古くなってて崩れないか気が気じゃなかった・・・2014/06/07
MIKETOM
9
阿刀田としては唯一の(たぶん)安楽椅子型探偵もの(禅寺の和尚)。殺人事件が起こると刑事が和尚を訪ね、囲碁を打ちながら事件のあらましを語る。和尚は刑事に数個の質問をし、翌日刑事がその答えを持って再訪すると和尚がズバリ真相を語るというパターン。ミステリーそのものは平凡でどうってことはない。ただ、あれこれ茶々を入れながら囲碁を打つ場面とかはほのぼの。また、和尚の質問が突拍子もないもので事件とどんな関係が?と思うのだが、真相がわかると、なるほど!と納得するという趣向。ただ、突拍子もなさがやや強引でイマイチかな。2019/06/06
takaC
8
Aサイズ殺人事件/2DK蟻地獄つき/靴と媚薬と三人の女/二重人格の死/裸足で天国へ/古物の好きな死体/葉桜の迷路/ハーフ・ムーン殺人事件1992/09/19
a43
7
著者の経歴、現ご職業を知っているが、もとはミステリーを書いていた人だったのですか。恥ずかしながら初読み。囲碁をわかっていたらもっと楽しめただろうに。推理する方丈和尚の佐村刑事への質問が禅問答(和尚が一方的に突飛な質問をするのだが)ぽくて好き。自分の推理はサッパリだったけれど。殺人事件と坊さん、坊さん探偵いいよね。2019/02/23