出版社内容情報
ロスアンゼルスで目立ってきたヴェトナム社会<リトル・サイゴン>で殺人事件が続く。凶器は軍用ライフルだ! スペイスマンとマガイヤ両刑事の目で現代を描く傑作
内容説明
ロスアンジェルスのダウンタウンで売春婦とヴェトナム難民が連続して殺された。コワルスキーとマガイア両刑事は同一犯人のしわざと見て、最近目立ってきたヴェトナム難民の街に分け入ってゆく―。ヴェトナム帰りの奇妙な友情に結ばれた3人の男が破滅への道をたどる過程を描いた、『真夜中の相棒』の著者のコワルスキー物第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bapaksejahtera
5
テリー・ホワイト作。刑事コワルスキー物の第二弾。ベトナム戦争絡みでダイヤモンド争奪に二組のギャングと警察の争い。第一作に比べて落ちる。気に入らない。何よりも暗すぎる。登場人物に愛嬌がない。サイドストーリーである主人公の子供や愛人との顛末がストーリーと全く絡まない。悪漢三人組が終始互いを裏切らなかったのが救いではある。テリー・ホワイトとしては、「殺し屋マックス」よりも、果ては「悪い奴は友を選ぶ」よりも残念作と言える。2020/04/19
はなはな
5
刑事コワルスキーシリーズ2作目。主要人物全部がベトナム戦争と深く関わっていて、事件のほったんもそれ。犯罪者3人組、刑事2人のそれぞれの物語と連帯がキモ。文体が乾いていて好みです。それにしても、この作者はキャラをさらっと殺すなあ。2015/11/19
kama
0
★★1/2 人物像やディティールは悪くないが(ベトナムの戦友という共通認識が前提なんだろうけれど)プロットがメチャクチャ。刑事二人は全く捜査せず受身の情報に怒っているだけ。2016/01/18
紅茶あめ
0
あれ~?マガイアの敬語がなくなっちゃったのか~。残念。コンビ組んで半年だから、打ち解けたと理解すればいいのだろうか。コワルスキーに合い鍵渡すくらいだもんねぇ。翻訳者が代わったのが一因かもしれない。話は面白くなかった。犯人たちが奪おうとしているダイヤの出所の描写が足りなくて、置いてけぼり感があった。2012/06/21
frog
0
この作家/訳者の文体には乾いた透明感があって妙に落ち着きます。犯人の描き方も憎めないとでもいうか虚無的というのか淡々としているのに、細かな感情のやり取りがきっちり描かれているし。そんな進行の中、追い求めているものが現れた瞬間の鮮烈な色彩イメージに息をのみました。ごく簡素な文章なのに・・・。2010/04/07