出版社内容情報
どことなく憎めない悪党三人組が武器密輸取引の裏にキナ臭い何かがあると感じて西に東に奔走、洒落っ気とトボケた味のサスペンス
内容説明
ダシール・ハメット「影なき男」のおしどりコンビ“ニックとノラ”を思わせる夫婦が主人公だが、この二人が憎めない悪党。武器の密輸・密売というビジネスから、そろそろ足を洗おうとかと思っていた矢先に転がりこんできた大取引…機智にあふれた会話、登場人物の愛すべき悪党ぶり、人を食ったストーリー展開が楽しいサスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bapaksejahtera
13
著者の「メッツガーの犬」では、スピード感とユーモラスな展開でウェストレイクを思わせた読後感。次作である本作を期待して読む。今回は密輸稼業の主人公と若い妻のコンビが主人公。銃器を横浜迄輸出する契約を結んだ彼らは、梱包を上手く誤魔化して荷物を送る。不審に感じた彼らがこっそり日本に渡り調査すると、顧客はその輸送方法に便乗して核物質を密輸入していたと判明。以下核爆弾を用いた威嚇を企図したグループの退治に掛る。至る所で容疑者を殺害して回る理由なく超能力を持つ主人公。悪組織の委細とその意図が不詳のまま終了する。愚作。2025/08/11
marb21
1
密輸業者の主人公夫婦が、仲間と共に謎のテロリストと戦う。出版がかなり古いせいか、展開に緊迫感がなく、感情移入できませんでした。どうしてそんなことするかな?の連発です。主人公の行動原理がよくわかりませんでした。2021/01/27