出版社内容情報
単行本未収録集。20代から最晩年まで。恩師、ファッションの話から女優について、志賀直哉への手紙……。暮らしと生き方への思い。
高峰 秀子[タカミネ ヒデコ]
著・文・その他
内容説明
「私は、何も信用しない」激流の中で独り叫ぶ20代から結婚によって凪に向かう心の軌跡!あなたの知らない高峰秀子が、ここにいる。エッセイスト65周年未収録随筆集。
目次
1950年代(25歳~34歳)(ニッポンのスタジオ;秋山庄太郎さんのこと ほか)
1960年代(36歳~45歳)(美しく軽やかなネグリジェを;梅ゴジ ほか)
1970年代(46歳~53歳)(スーツケース;贈り物とパーティ ほか)
1980~1990年代(57歳~74歳)(こだわることは、素敵;私の大好物―「竹園」のビーフストロガノフ ほか)
2000~2010年代(76歳~86歳)(初めての銀座;谷崎潤一郎―食いしん坊の大文豪)
著者等紹介
高峰秀子[タカミネヒデコ]
1924年、函館生まれ。女優、エッセイスト。五歳の時、松竹映画「母」で子役デビュー。以降、300本を超える映画に出演。『わたしの渡世日記』(日本エッセイスト・クラブ賞受賞)など著書多数。夫は脚本家で映画監督の松山善三。2009年、作家・斎藤明美を養女に。2010年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
79
高峰秀子さんの昭和23年から平成中頃に書かれたエッセイ集 女優業のことや、海外旅行、知り合いのこと、 夫である映画監督の松山善三氏のことなど。 高嶺秀子さんといっても、私の世代ではピンとこない。 父や母の世代がよく知っている女優さんなのだろう。 白黒版の映画「二十四の瞳」の先生役を演じた方だ 多くのエッセイ集があると言うことを知っていたので 図書館で読んでみた。端正な文章を書く人だと感じた、図書館本 2025/04/04
小豆姫
13
5歳の子役から、いやもおうもなく大人の世界で仕事をし常に人の視線にさらされ続けてきたということ。ちやほやされもし、様々な思惑に翻弄されもしただろう。想像しただけで、へとへとにくたびれそうだ。華やかさの陰に、どれほどの辛く悔しいギリギリの内面の闘いがあったことかと。20代から80代へ、波乱に富んだ生涯のその時々の心の声が聞こえてくる。嫌いだったという女優業を辞め、善き伴侶を得て妻として一人の女性として生きた晩年の穏やかな語りが心を打つ。2018/09/06
おーね
7
20代の高峰秀子の文章は確かにとげをまとっている印象があります。2018/10/02
niki
5
「人間を可愛がってくれるだけでは、自分にとって、そんなもの、全然あてにならない。私はそんなことでうぬぼれない」高峰秀子三十歳の時の言葉。 彼女の本は何冊目かはわからないけれど、大好きでたまらない。男も女も関係ない。人間としてすごい人、美しい人。2024/05/25
チョビ
4
女優やってた頃の病みっぷりから一転、結婚後のエッセイスト兼生活アドバイザー的な仕事になってからなんと幸せそうなこと!基本的に単発で何かに寄稿したりインタビューが文章化されたものなので、松山氏の影は薄い。だが、医者になれなかった男がたった一人の人間の精神を立ち直させたのはもう、奇跡だ。パリのような男性か、悪くない。( ´艸`)(´-ω-)ウム。2018/11/21
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