出版社内容情報
日本列島の北から南まではもちろん、ハワイ、パリ、ギリシャまで女流作家の好奇心のかたまりの視線を通して描くユニークな旅行記
内容説明
大晦日の夜、行商の旅から上野に夫と漸く辿り着いたこともあれば後に同じ地方へ幼かった子供達と遊びに行った思い出の旅もある。魅力あふれる伝統の焼物や織物と触れ合う旅、珍しい食物や風物とゆきあう旅、そして、なによりもさまざまな人々との出逢いの旅。好奇心が旺盛で、濃やかな感性の女流作家が掬い上げた旅の楽しみ。
目次
1 北海道・東北編(さい果ての旅情を求めて;北の旅から;最後の楽園)
2 関東編(結城;貧しき人々のほとけ;黄八丈;遠い旅近い旅)
2 北陸編(賽の河原;若狭路の旅;歴史のまち;佐渡・相川;福井慕情;加賀味覚散歩 ほか)
4 中部編(富士の見えるホテル;女の旅;天城山麓のわさび田 ほか)
5 関西編(近江八景;京の趣味の買い物)
6 九州編(やまなみハイウエーで訪れる3つの湖;火と土の町有田を行く;長崎の旅 ほか)
7 外国編(ハワイの1週間;ギリシャの旅;たった2日のパリ見物 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あ げ こ
6
かつて読んだ幾つもの津村節子の小説が、まるで自分自身の記憶であるかのように浮かび上がって来る。まるで自分自身の貧しさや惨めさ、心許なさであったかのように。自分自身の若さや無謀さであったかのように。浮かび上がって来る。強い人だといつも思う。頑なで、生真面目で、堅固な人であると。なにかこう、役目を果たし、まっとうしようとするものの直向きさがあるように思う。流される事なく踏みとどまり、着実に歩みを重ね続けるものの手堅さがあるように思う。寄り添う事。光を当てる事。真摯に挑み、徹底して成し遂げる強い人であると。2016/06/16
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