出版社内容情報
天子を奉じた曹操が袁紹と激突、「官渡の戦い」で覇権は定まるか。諸葛孔明を得た劉備も曹操を攻める。いよいよクライマックスへ。
内容説明
袁氏を滅ぼし勢いづく曹操。だが、諸葛亮と劉備の出会いがその霸道を阻む。曹操、孫権、劉備。三者が天下に並び立つ完成図を胸に献策を続ける諸葛亮。次第に力をつけた孫権は劉備とともに曹操を攻める―「赤壁の戦い」である。曹操軍は水上戦で得意の鶴翼の陣を展開し勝利を手にするはずが、疫病と風に足元を掬われ、窮地に陥る。
著者等紹介
宮城谷昌光[ミヤギタニマサミツ]
昭和20(1945)年、蒲郡市に生まれる。早稲田大学文学部卒。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事、創作をはじめる。その後帰郷、ながい空白ののち「王家の風日」を完成。平成3年、「天空の舟」で新田次郎文学賞、「夏姫春秋」で直木賞、「重耳」で平成5年度芸術選奨文部大臣賞、「子産」で平成13年の吉川英治文学賞を受賞。平成18年に紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
k5
53
三顧の礼から赤壁へと、三国志の一番盛り上がる場面が連続する第六巻。赤壁については、孔明が東南の風を妖術で起こす場面がないのはもちろん、連環の計すらないので、本当に地味に終わります。ただ、この作品の魅力は劉備と関羽、諸葛亮、曹操と郭嘉、司馬懿といった人間関係をより緻密に書いているところだと思います。でもオラオラ系弱めの作品ですが、本巻では甘寧がクローズアップされていて、ここが良いニュアンスで面白かったです。2025/02/09
ジュール リブレ
44
ようやく全十二巻の半分まで来ました。三国志のクライマックスの一つ、赤壁の戦いが、演義版とは異なる解釈で、これまた淡々と描かれています。諸葛孔明登場で、関羽と劉備の間に溝が生まれたり。これまで読んできた三国志(実は三国志演義)は、なんだったのか?史実とは、勝者の描いた幻想なのか?などと、答えの出ない問いに追われていく。少し休んで次に行きます。2019/08/02
Book & Travel
43
三顧の礼で諸葛亮孔明を迎える劉備。だが孔明といえど、積み重ねた基盤の無い劉備をすぐにどうにか出来る訳もなく、曹操の侵攻を受け長阪の逃亡戦へ。演義ベースでは見せ場が多い所だが、本作では趙雲の活躍が少し描かれる程度。ただ劉備と関羽・張飛との関係が近すぎて勢力が伸長しないという見方は面白かった。後半基盤が出来始めた劉備陣営がどう描かれていくか楽しみだ。そして歴史の大きな転換点となる赤壁の戦い。孔明の東南風は無いが、曹操の勢いを挫いた周瑜の存在感の大きさが印象に残った。役者が出揃い、いよいよ三国の時代へ向かう。2022/05/17
Die-Go
40
図書館本。ようやく折り返し地点。そこにおいて"赤壁の戦い"勃発。弱小劉備がここからのしあがっていくのだ。呉軍の周瑜には相手にもされないが、そこには諸葛亮孔明の深謀遠慮があった。 曹操軍は疫病に悩まされるだけではなく、呉軍の火計にまんまとひっかかり、大打撃を受ける。さて、ここから劉備の大躍進が始まる。どうなる?★★★★☆2022/04/17
アイゼナハ@灯れ松明の火
37
第6巻は、袁家滅亡・烏丸討伐の辺りから、出ました孔明、三顧の礼のくだりを経て、赤壁の戦い・劉備の荊南四郡攻略の辺りまで。楽進と李典の并州・青州攻略時の掛け合いも楽しいですが、個人的には『甘寧』『魯粛』と孫呉関係者に2章割いてくれてるのが嬉しい。そう、甘寧はただの乱暴者ではないのですよ!(→甘寧大好き)并州の梁習・涼州の張既・揚州の劉馥など、曹操の選んだ名行政官たちに紙幅を割いているとこなんかも宮城谷三国志ならではって感じですね。次巻からは劉備幕下の良臣たちにもスポットが当たるかな?1年後が楽しみです!2010/10/31
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