出版社内容情報
世界経済が破綻し、貧困と絶望にあえぐヨーロッパで、一九九八年八月、あらたな悪夢がはじまる。恐怖と戦慄のテクノ・スリラー!
内容説明
金融市場の混乱が引き金になって、貿易危機、失業、経済難民、民族紛争…と絶望の暗い雲がヨーロッパを覆う。フランスとドイツはその軍事力と経済力を背景に、それぞれの野望をふくらませる。そして、1998年、世界は未曾有の危機に瀕した。トム・クランシーが“テクノ・スリラーのエース”と絶賛するラリー・ボンド第三作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かば◎
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確か「レッド・オクトーバー」からしばらくして出た本で、出版直後に購入して読んだ。開戦にいたる経緯、各国の思惑なども綿密なのが、荒唐無稽であるはずの「IF」を面白く読ませる。とはいえ、それも冷戦構造が崩れて国際関係がガラガラポンの最中であった90年代の、その真っ只中で出た本だからという理由も大きい。今読んでもそれなりに面白いかもしれないが、当時ほど楽しめるかどうかは疑問。個人的には「旬」に読めてよかったと思う。
telbose
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おもしろいね。よくは覚えていないがフランスがだんだん孤立していく様がよかった。2011/10/26
おんだい
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冷戦崩壊で世界経済が不景気の真っただ中、関税引き上げの応酬で米英と独仏の対立が鮮明になり、ついに独仏を中心とする欧州同盟が東欧への侵攻を開始… もし世界経済がそうなっていたら、あり得たかもしれない『IF』ではある。逆にロシアが中国を後ろ盾にしてウクライナに攻め込むなんて世界線を、この時代には想像もできなかったんだなぁ。。下巻も楽しみ。2025/04/13