文春文庫
未知の剣―陸軍テストパイロットの戦場

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  • サイズ 文庫判/ページ数 465p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167249120
  • NDC分類 396.21
  • Cコード C0121

内容説明

高高度戦闘機、ロケット戦闘機などの新鋭機や、レーダー、空中大砲をはじめとする航空兵器…。それらを確実なものとして戦場に送りだすために、試験を繰り返した命知らずのテストパイロットたち。時として実弾を積み、敵機を迎え撃った彼ら、陸軍審査部戦闘機隊の特異な姿を、綿密な取材と調査によって浮き彫りにした労作。

目次

第1部 審査に邁進(昭和十四年十二月~十九年十月)(テスト:キ四三‐1、キ四四、キ四五改、キ六〇、キ六一、マ一〇三 交戦:キ六一(対B‐25B)
テスト:キ八四、キ九六、Bf109E、Fw190A、P‐40E、「バッファロー」、「ハリケーン」、ホ一〇三上向き砲、防弾タンク
テスト:キ六一‐2、キ六一‐2改、キ九四‐1、キ一〇二乙、ハ一四〇、ペ三二、引き込み式雪橇、メ一〇一、タ弾、ロ三弾
テスト:キ四三‐3、キ一〇二甲、ハ一一五、アルコール燃料、ホ二〇四上向き砲、タキ二号)
第2部 テストと邀撃と(昭和十九年十一月~二十年八月)(テスト:キ八三、キ一〇〇、キ一〇八、四式重爆、キ一〇九、ハ一四〇、マルサ装置、アルコール燃料、雪橇 交戦:三式戦二型、四式戦(対B‐29)
交戦:一式戦三型、四式戦(対F4U)、三式戦二型(対F6F)、三式戦二型、四式戦、キ一〇二甲・乙(対B‐29)
テスト:キ九四‐2、キ一〇六、キ一〇九、キ一一五、「秋水」軽滑空機、「秋水」重滑空機、P‐51C、特呂二号、タキ二号、松根油 交戦:一式双発高練(対P‐51D))

著者等紹介

渡辺洋二[ワタナベヨウジ]
昭和25(1950)年、名古屋市生まれ。立教大学文学部卒業後、航空雑誌の編集者を経て、現在航空史の研究・調査をライフ・ワークとしている。現在までに取材した旧軍関係者は1000人を超え、その取材力、執筆内容の正確さには定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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とろとろ

6
旧軍のテストパイロットの話。操縦技術がとんでもなく優秀な「将校」が集められていると知った。がしかし、一方では、その操縦技術を生かして単機でも防空に向かったというのが新しい発見だった。ついでながら、ここは最前線であり、テスト飛行を行っているパイロットも地上整備員も技術者も、いつでも死ぬ覚悟で、死は日常的に当たり前だったことにも納得した。2014/12/27

印度 洋一郎

6
陸軍航空隊に存在した、新型機や捕獲した敵機などを実際に運用して審査する部隊の記録。選りすぐられた凄腕のパイロットを集め、最新鋭の機材を飛ばしていたので、敵機の空襲が激化すると防空にも駆り出された。こんなドラマチックな話がどうして今まで埋もれていたのかと思う。又、戦記であると同時に航空機の不具合やトラブルを実地で解決していく"もの作りドラマ"でもあり、さながら戦時下のプロジェクトXという感じ。この部隊のパイロットであった来栖三郎の息子、日米ハーフの来栖良のエピソードは胸を打たれる感動な逸話だ。2011/09/24

roatsu

4
日本陸軍の第一線機の実用テストを手掛けた航空審査部の全貌を扱った長編。登場する機体とエピソード、人物は多彩であり、渡辺氏ならではの当事者達への入念な取材とそれに基づく往時の詳細な描写、考察が秀逸です。殆どは機体、エンジン、各種装備品等など多岐に亘る航空兵器を一刻を争う戦時下で実戦配備目指して苦闘した当事者達の地道な戦いの記録です。技術軽視とレッテルを貼られがちな陸軍だが真相はさにあらず。海軍よりも柔軟で合理的だったといえるかも。技術の戦いとその敗北が現代に伝える教訓は多いと思います。2014/03/05

HUNTER.JP

2
陸軍審査部新型戦闘機隊の記録。試験器で出撃するという、実話なのにまるでロボットアニメな話。2008/12/15

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