出版社内容情報
毛利元就が天下を取ったら、日本の女性史は変わっていた?歴史の定説に新しい光を当て、男性史観に新風を吹きこむ二作家の座談集
内容説明
永井「日本人はマインドコントロールされることに非常に弱いのよ」杉本「私たち、あの敗戦の洗礼を受けたから、今そういうことが言えるのよ。私が歴史小説を書き始めた原点もここからですもの」(「敗戦とそれぞれの青春」)歴史小説に新風を吹き込む二作家が、古代から現代まで、豊富な話題を時にゲストをまじえて縦横に語る。
目次
戦国時代の女たち
徳川家の女たち
戦国武将の女たち
織田信長の虚像と実像
紫式部は何を食べていたか
王朝のおきさき物語
敗戦とそれぞれの青春
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けやき
43
女流歴史作家の二人・永井路子さんと杉本苑子さんの対談集。色々な話題があり楽しい。江戸初期までは乳母の力を見過ごすことはできないんだなと再認識。永山久夫さんをゲストに迎えた回では、卑弥呼から芭蕉までの食卓のメニューを再現してのお話。写真でなく絵だったけど、その時代その時代に食べていたものがちょっぴり分かり興味深かった。2016/10/29
KT1123
3
永井さんと杉本さん、プラス1名の作家さんによる歴史に関しての対談。日本史上の女性の立場や織田信長などへの考察、古代から江戸時代の食事を検証するなどの内容だが、最後に津村節子さんが加わった戦時中に女学生だったお三方の対談がガツンときた。永井さんと杉本さんは大正末年生まれ(終戦時20歳)、津村さんは昭和3年で3歳差があるのだけど、それだけで受けた教育が違うよう。津村さんが学徒動員された先で造らされていたもののことなど、生々しい戦時中の話に寒気を覚えた。2021/06/17