出版社内容情報
日本の誕生から動乱の幕末まで、史上の人物・事件から二百近い項目を取上げ豪華執筆陣によるエッセイで綴った興趣溢れる歴史読物
内容説明
日本人の祖先はどこから来たのかに始まり、縄文人のウンコの化石から推理する当時の生活、卑弥呼の鏡の正体、「二種の神器」の話、蝦夷の血をひいていた空海の秘密、藤原道長の意外に無防備な性格、頼朝の死にまつわる北条氏の陰謀から足利尊氏の全国的情報網まで豪華執筆陣九十九名が繰り広げる歴史読物。各時代の概観解説付。
目次
日本のあけぼの
倭国大乱す
国づくりの苦悩
王朝貴族の光と影
源平の盛衰と「もののふの心」
戦国前夜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Gen Kato
4
専門の学者から小説家までひたすら豪華な執筆陣。ただ、それぞれの枚数は少ないので突っ込んだ論考はありません。ちょっとずつ読み進めるのが愉しむコツ。2014/06/13
shouga123
3
日本人がどこから来たかから応仁の乱の前まで、それぞれの時代の出来事や当時の生活などの推察を学者先生やら小説家やら漫画家さんなんかまでによるエッセイ集。各時代の始めに軽〜く解説があるが、基本そこらの時代にそれなりの知識がある前提で話が始まるので何を言ってるのか分からず読みづらいところも多々あり。各エッセイの最後に筆者が推薦する本が掲載されているのが非常に良い。2020/04/23
あきこ
3
縄文時代から応仁の乱手前まで、歴史の一コマを様々な人が語ったエッセイ集。エッセイだからと思って読んだらかなりマニアックであり、歴史を詳しく知らないと、何のことですか?的になりがちな深いものばかりである。もっと歴史を深掘りしなくては本書を楽しむことはできない。特にこの時代は興味が薄くて残念。2020/01/08
水野洸也
3
吉本隆明の文章が良かった。歴史的興味以前に、彼の文章の放つ不気味さに惹かれてしまう。この馬鹿丁寧な感じは何なのだろう。文章から感情の起伏がまるで伝わってこないというのも何なのだろう。この謎についてはいずれ真正面から取り組むことになると思っている。他に言いたいことと云えば、小説家の書く文章よりも、学者の書く文章の方が面白いということくらいだろうか。悪い意味の真面目さと、良い意味の戯れの差にも感じる。また「変態」も学者には多いのであって、その異常な高揚感に引っ張られつつ読書する経験は格別のものがある。2017/05/06