出版社内容情報
懐かしい人がいる。貴重な出会いがある。心の底に刻みこまれた肖像が動き出す。人生を感じさせるエッセイ七十五篇の静かな饗宴
内容説明
「誰にでも生涯に何人かは、心にのこる人があって、こまかい微妙なところでその人の日々を支えているにちがいない―」(吉本隆明『競歩大会』より)秋山ちえ子、辻邦生、佐藤愛子、黒岩重吾、永井路子、岸田今日子、養老孟司、江国滋、中野翠ら著名人75人が語る、忘れがたい人びととの出会いの場面のエッセイ集。
目次
1 ふしぎな出会い
2 おもいでの家
3 学生時代
4 あこがれのスター
5 気になるあのひと
6 おせわになったあの方へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もりくに
23
20年位前に、「ノーサイド」という雑誌があり、時々パラパラ。この本はそこに連載されたものをまとめたもので、「ふしぎな出会い」など、6つの章に分けてある。書いている方も、鬼籍に入られた方も多い。「心に残った」いくつかを。真鍋博さんの「新幹線の見知らぬ客」にはびっくりし、時代を感じた。大阪万博のイラストなどを、文字通り「見知らぬ客」に運んでもらったと。森まゆみさんが、「谷・根・千」雑誌時代、せわしなく町のことを語った時、「人はゆっくり知り合っていけばいいよ」と知人に言われた話。いろんな出会いが、人を創る。2017/11/07
酔いよい
2
さまざまな分野の著名人75人が それぞれの 心に残る人びと、忘れられない人びとを語ったエッセイ集である。たった一度きり会っただけの人、旅先で出会った人、命を救ってくれた医師、憧れの銀幕のスター、プロ野球選手、学生時代の恩師、親友、恋人、母親・・・。桃子と名付けたペットの思い出を語る人も。本を読み終えて今、私の脳裏にも いくつもの顔が浮かんでいる。私の心に残る懐かしい顔たちが。2013/04/11