出版社内容情報
まったく世の中にはいろいろな人間がいるものだ。森鴎外、源氏鶏太からワーグナーの異色作まで人間ウォッチングの大アンソロジー
内容説明
天才、凡才、奇人、変人、小市民。まったく世の中は面白い人間でいっぱいだ。家賃を踏み倒して平然としているヤツ、やたらにおせっかいなヤツ、禁酒宣言しておいてやはり飲んでしまうヤツ…。鴎外から作曲家ヴァーグナーの異色作まで、さまざまな人間の生態を描いた短篇が大集合。本で人間ウォッチング。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がるっち
7
現代からいうと大変豪華なアンソロジー。森鴎外、福沢諭吉、ヴァーグナーなど。風見章の「明治奇人伝」は大変貴重。当時の人のフットワークの軽いこと、軽いこと!中国までわざわざ自分の考えを披露しに行く、技術を習いにイギリスに9年も、日本に技術を持ち帰ること前提で行くなど。現代ではなかなかお目にかかれない斬新な考え方などが大変興味深かった。日本が先進国だった理由を見た気がした。2012/06/13
ベック
5
無知はなはだしいが、この本を読んで一番驚いたのがあのワーグナー(本書ではヴァーグナーと表記)が小説を書いていたこと。しかも「ベートーヴェンまいり」だって。なんか、すごくワクワクしてしまった。その他の作品も、バラエティに富んでいて飽きさせない。ほんと、こういうアンソロジー読んでて思うのは、単独ではけっして読むことがない作品に出会える喜びだ。平林たい子とかラードナーとか福沢諭吉なんて、普通読まないもの。2016/12/11
黒い森会長
1
1992年12月刊。短編12編?、福翁自伝、明治奇人伝が抄録になっている。解説、堀切直人。2010/10/10
山一工房
0
マッカレー「サムの新弟子」、田村竜騎兵「本気で打ってもよろしいか」、ヴァーグナー「ベートーヴェンまいり」が良かった。2017/10/29