出版社内容情報
ただの象は空を飛ばないが、四千二百五十七頭の象は空を飛ぶかもしれない……。「方法」と真摯に格闘しながら書き、旅に暮す日々
内容説明
ただの象は空は飛ばないが、四千二百五十七頭の象は空を飛ぶかもしれないのだ…。事実という「旗門」から逸脱しないことを自らに課してノンフィクションを書く。最後の一人になっても住んでいたいとの念を抱いて東京に暮し、熱に浮かされるように旅に暮す。さまざまなフォームで、滑走を試みた十年間の記録。
目次
旗門と逸脱―書く(そこから始まる;死ぬ、生きる;「情報」の洪水の中で;私だけの教科書 ほか)
勉強はそれからだ―暮す(ラジオからの声;不意の声;体の奥からの声;文章の中の声 ほか)
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
104
沢木さんのエッセイ集で、元は「象が空を」の単行本を文庫で三冊にしたもので既読でした。ただほとんど忘れてしまっていて時たま思い出したりする文章がありました。同じ年代なのでここに書かれていることはほとんど自分の記憶を呼び起こしてくれます。ピート・ハミルの作品についての感想などが印象に残ります。また会社勤めをしたものの一日でやめてしまったことなど大したものだと感じました。2023/11/29
ふじさん
83
沢木耕太郎の作品を初めて読んだのは、「一瞬の夏」だ。その後、常に出た作品を読み続けてきた。最近読んだ本は「春に散る」だ。やはりボクシングに関わる1冊だ。再読だが、新しい発見がある。「テロルの決算」の大宅壮一との絡みの話が面白かったし、ロバート・キャパと近藤紘一を触れた文章にも心が魅かれた。彼の事実という「旗門」から免脱しないことを自ら課してノンフィクションを書く姿勢が随所に見られ、彼の作品の奥深さを改めて知ることが出来た1冊。 2023/11/13
よし
5
「像が空を」は、ガルシア マルケス「 例えば象が空を飛んでいるといっても人が信じてくれないだろう。しかし4257頭の象が空を飛んでいるといえば信じてもらえるかもしれない」から、きているという。「 本当に知りたいことに柔らかく反応できる自分を作ることだ」「 スポーツに関して 行き過ぎることを好む傾向がある。つまりそれは フィットネス(適合)とまるで正反対のことになる」etc. 心にしみる言葉ばかりだ。 2020/02/21
すいへい
4
沢木耕太郎のコラムなど再読中。スタンスがカッコいいわ2020/06/07
hirayama46
4
「書く」と「暮す」の2章からなるエッセイ集。暮すとはいっても覆面作家の暮しゆえにわりとベールに包まれた感がありますね。しかし、沢木耕太郎・井上陽水・色川武大の飲み会ってすごいな……。/飲んだあとの居酒屋から全力ダッシュで帰宅するというのもなかなかすごい。一見非常にまともな人だけど、やはりどこか変人性はありますよね。それが良いのだと思います。2012/05/27
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