文春文庫<br> 相模のもののふたち―中世史を歩く

文春文庫
相模のもののふたち―中世史を歩く

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  • サイズ 文庫判/ページ数 254p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167200169
  • NDC分類 210.42

出版社内容情報

日本史上、最大の革命といわれる鎌倉幕府の成立、それに参加した武士たちの故地に赴き、古社寺や館址を訪ねて、その面影を独自の視点から再現した秀逸の歴史紀行

内容説明

大革命であった鎌倉幕府の成立の主役は、当時辺境であった東国の武士たちだ。彼らに魅せられて、数々の作品を物してきた著者が、「その表舞台である相模に焦点をしぼって紀行ふうに書いた」のが本篇である。彼らの根拠地の址に実際に身を置き、その生きざまに思いを馳けて、大地の語りかけに耳をかたむけた、異色の歴史紀行

目次

1 輝ける海のつわもの―三浦・佐原
2 勇者の栄光と挫折―和田
3 地下に歴史の館は眠る―土肥・土屋・岡崎
4 中世ロマンのふるさと―曽我・二宮
5 宿命の明暗を背負って―大庭・懐島
6 山の武士団の興亡―波多野・河村
7 悪名と栄光の蔭に―梶原・飯田・長尾
8 武蔵の血を享けて―渋谷・海老名・愛甲

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さっと

8
再読。新しい時代を切り開いた東国武士団の人物列伝は『つわものの賦』と重なるが、相模に焦点をあてて彼らと関わりの深い地域を訪ね歩いた紀行部分が本書の特色。三浦、佐原、和田、土肥、土屋、岡崎、曽我、二宮、大庭、懐島、波多野、河村、梶原、飯田、長尾、渋谷、海老名、愛甲。戦国時代に負けず劣らずの群雄割拠ぶりで、それぞれに古刹、伝承、地名などいまも指標となるものが残っているところが良い。大河ドラマの予習として読んだが、北条義時は「何ひとつ戦場でのエピソードは持ちあわせてないが、鎌倉時代きっての名政治家」とのこと。2022/01/02

きぃ

0
【再読】約10年ぶりに再読。世間的には悪人で知られる梶原景時に対する筆者の考察、そして源範頼と富士の裾野での事件の関わりが興味深い。2014/04/05

さっと

0
頼朝の旗揚げに従い、武家社会の時代を築き上げた「相模のもののふたち」。「鎌倉武士」とはあらぶる猛者たちかと思いきや、源平の間で父子・兄弟に分かれることで所領を守り、些細な土地問題から刃傷沙汰におよぶ農場主たる側面が何ともいえない親近感を呼ぶ。著者が丹念に調査して足を運んだ旧跡の数々も、立派に復元され観光地化された史跡とは一線を画していてよろしい。今ではもっと開発は進んでしまっているだろうけど、彼らの由緒ある地に石碑の一本でも立って、後世の道しるべになっていてほしい。2012/09/08

bunca

0
中世の幕開けを築きあげた東国武士たち。 その中でも主に活躍した相模の国のもののふ達の本拠地を訪ねる紀行浪漫。 頼朝を補佐した北条氏や三浦氏らだけでなく、平氏に肩入れして敗者になり、あまり資料が残っていない波多野氏や松田氏なども詳しく書いてあるのが興味深いです。 この本片手に神奈川の地を歩き回りたい。2011/05/17

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