文春文庫<br> 逆軍の旗

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文春文庫
逆軍の旗

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  • サイズ 文庫判/ページ数 269p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167192112
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

著者自ら最も興味を惹かれる戦国武将として挙げる明知光秀。この世の兵略家の謎にみちた人物像を描く表題歴史中篇。他に作者の郷里の歴史に材をとる小篇三篇!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

408
歴史的事実に基づいて書かれた藤沢周平にしてはやや珍しい本格歴史小説集。4つの短篇を収録する。表題作は本能寺で叛旗を翻した明智光秀と信長との確執を光秀の側から描く、鬼気迫る壮絶な作品。これまであまり歴史小説を読んでこなかったので、ここで描かれる光秀像の特異さについては何とも言えないが、おそらくは他に類を見ないものではないか。また、4篇はそれぞれに違った意味で優れた作品だが、いずれも他の藤沢作品には見られない趣きのものである。4篇とも推したいが、私の好みからしいていえば「上意改まる」か。藤沢ファンには強推薦!2021/05/20

糜竺(びじく)

50
私にとって初めての藤沢周平作品です。実話に基づく4話の作品が収録されていました。特に本能寺の変の時期を描いた明智光秀が主人公の話「逆軍の旗」、財政破綻寸前の米沢15万石の藩主になった上杉鷹山の前半生を描いた「幻にあらず」は良かったです。「幻にあらず」ですが、主人公は後の時代には江戸時代屈指の名君と言われる人物ですが、藩を建て直す為の改革は全然一筋縄ではいかなかった事が伝わってきました。様々な抵抗や、人間の心の奥底にある弱さなど、藤沢周平氏が見事に描き出していました。また、藤沢作品を読んでみたいです。2017/08/12

大阪魂

44
あとがきに「ありそうにないことを綴ってるとたまに本当にあったことを書きたくなる」てゆーてはるとおり史実ふまえた4編の短編集!新時代を期待して信長に仕えた能吏・明智光秀が信長の狂気を恐れて本能寺に向かってしまい政治家秀吉に追い落とされる心中の変化をなぞった「逆軍の旗」と「漆の実のみのる国」の前に上杉鷹山の米沢藩改革の苦労を短編でまとめた「幻にあらず」が面白かった!あとの「上意改まる」は藤沢さんの故郷・新庄藩の派閥抗争、「二人の失踪人」は水戸で父の仇討ちした息子の身元引受に苦労した南部藩のお話、江戸時代やね…2026/01/12

佐島楓

43
史実をベースにした短編四編。鮮やかに目の前に立ちあがってくる当時の人々の迫力は、その筆力のゆえ。しかしこれほどまでに人命軽視だった時代も戦時以外にあったということを忘れてはならないだろう。時折物語に絡んでくる女性が艶やか。2015/03/19

Tanaka9999

25
1976(昭和51)年発行、青樹社の単行本。(別バージョンで登録)4編。あとがき有。『逆軍の旗』本能寺の変モノ。通俗的な筋に沿って書かれていて、なんか固い。『幻にあらず』米沢藩の藩政立て直し。これも通俗的といえば通俗的かな。立て直しに奔走していた家臣が疲れを感じるところはこの人らしいか。『上意改まる』権力闘争モノ。史実はあるのだろうか。反撃される前に完全にやっつけないと死に至る可能性があるので恐ろしいかも。『二人の失踪人』唯一の市井もの。最後に主人公の兄が記録にないと書いていて、そちらへの想像が膨らむ。2021/04/27

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